守備的MFが7ゴールも決めることはあるか? 21-22シーズンのシティMVP候補はウォード・プラウズに続くキックの名手

今季は著しい成長を見せたロドリ photo/Getty images

ミドルシュートは素晴らしいものを持っている

劇的勝利で21-22シーズンを締めくくったマンチェスター・シティ。一時はどうなるかと思われたが、最終的にはアストン・ヴィラを3-2で下している。

今季のシーズンを通したMVPを決める際に名前が挙がるのはケビン・デ・ブライネやベルナルド・シウバ、フィル・フォーデンになるだろう。彼らは素晴らしい活躍を見せており、大一番でも普段と同じパフォーマンスを披露できる。だが、昨季と今季を比較した場合、大きな成長を遂げた選手がいる。それがロドリだ。

フェルナンジーニョの後継者としてアトレティコ・マドリードからやってきたスペイン代表MF。初年度から出場機会を得るも、ビッグマッチでは守備面での貢献度で勝るフェルナンジーニョが起用されることも多く、昨季のパリ・サンジェルマンとのラウンド4ではフェルナンジーニョが使われた。

それでも、今季が始まるとロドリは圧倒的なパフォーマンスを見せる。それが守備面での向上、得点増加に表れた。

守備面では地上戦でのタックルやインターセプトも光ったが、より印象的なのは空中戦の強さである。191cmとサイズの大きな選手ということもあって相手のロングボールを跳ね返すことができる。センターバック陣もアイメリック・ラポルトやルベン・ディアスと高さのある選手を揃えており、プレミアの屈強なFWに対抗できる守備陣が完成した。

次に得点だ。今季は最終節ヴィラ戦でもゴールを含む計7ゴールを記録している。もちろん、キャリアハイの数字だ。そもそもアンカーと呼ばれる選手がゴールを奪うことは少ない。バルセロナのセルヒオ・ブスケッツは2ゴール、リヴァプールのファビーニョでも5ゴールだ。

今季光ったのはボックス外からのミドルシュートである。ヴィラ戦での同点弾もそうであり、今シーズンはボックス外から4ゴール決めている。1位は5ゴールのケビン・デ・ブライネとジェイムズ・ウォード・プラウズとキックの達人が並んでおり、彼らに続くキックの名手となった。191cmの高さはセットプレイでも生かされており、ヘディングからのゴールも2つある。

英『Squawka』ではプレミアリーグの守備的MFを今季のパフォーマンスをもとにランキング付けしている。チェルシーのエンゴロ・カンテが6位、アーセナルのトーマス・パルティが5位、リヴァプールのファビーニョが2位で、1位がロドリだ。

根拠としては空中戦の強さと、守備的MFながらの攻撃性能の高さが挙げられている。前任者であるフェルナンジーニョほど縦への意識は強くないが、なるべくリスクをおかしたくないシティからすればロドリほどの安定感を持った選手はチームに欲しい。

英『90min』が作成したプレミア最高のMFでもチームメイトのデ・ブライネに続く2位となるなど、今季は評価を高めているロドリ。まだ25歳とこれからの選手であり、彼の成長が楽しみだ(データ『SofaScore』より)。

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