独紙は「決められない好みの問題」だと主張 世界最高のストライカーはレヴァンドフスキなのかベンゼマなのか

今季はレアル・マドリードで大活躍するカリム・ベンゼマ photo/Getty images

今季も両者ともに得点を量産している

より高いレベルの試合になれば守備もハイレベルとなり、両チームが作るチャンスは減り、その少ない好機を生かしたチームが勝利を掴むことができる。ジョゼップ・グアルディオラ監督が率いるマンチェスター・シティは例外だが、基本的に好成績を残すチームには得点源になる人物がいる。

現在欧州で最も優秀なストライカーは誰かと問われれば、レアル・マドリードのカリム・ベンゼマか、バイエルン・ミュンヘンのロベルト・レヴァンドフスキの2人に票が分かれることになるだろう。両者ともに非常に優秀であり、レベルでいえば彼らが一つ上にいるだろう。

器用さでいえばベンゼマに分がある。以前のレアルではクリスティアーノ・ロナウドという優秀なストライカーがおり、ベンゼマはどちらかといえばサポートに回ってロナウドを生かしていた。それは理にかなっており、リーグ戦だけで40ゴール越えを達成するなど次元の違う数字を残している。そのロナウドがチームから去ると、ベンゼマがエースとして活躍するようになり、今季はリーグ戦だけで26ゴールを記録している。ヴィニシウス・ジュニオールというスピードのあるドリブラーをサポートするのも上手く、自身がゴールを取るために味方を操ってフィニッシュにまで結びつけることができる。

ベンゼマと反対にレヴァンドフスキはゴールを決めることに特化したストライカーだ。昨季はリーグ戦29試合で41ゴールを記録。ゲルト・ミュラー氏が保持していた40ゴールという1971-72シーズンの記録を塗り替えることになった。今季も32試合ですでに34ゴールを挙げており、得点数だけでいえばベンゼマを凌駕する。しかし、今季はバイエルン自体が好調ではなくビジャレアルとのCLラウンド4では2試合合計で4本のシュートしか打てておらず、彼に良い形でボールが回ってくることは少なかった。ベンゼマであれば上手く味方を使いゴールにまで結びつけられるが、レヴァンドフスキはベンゼマほど味方を操ることができる選手ではない。

ドイツメディア『Kicker』ではベンゼマとレヴァンドフスキのどちらが優秀なストライカーなのかという特集を行っている。そこでは両者の得点を取るという一貫性を称賛しつつ、最終的には好みの問題であるとし、その中で元ドイツ代表のマックス・バベル氏はレヴァンドフスキを世界最高のストライカーであると主張している。

得点数でいえばレヴァンドフスキだが、今季のベンゼマと比べるとインパクトは落ちるか。今季のフランス代表FWの輝きは素晴らしく、3-4と敗れたマンチェスター・シティ戦では悪い流れを自身のゴールで断ち切っている。その後もPKのチャンスを得るとパネンカでゴールを決め、冷静さをアピールした。数少ないチャンスを得点にできる選手であり、シティ相手に内容では惨敗も最終スコアは1点差としている。

現状世界の頂点に君臨するベンゼマとレヴァンドフスキの2人のストライカー。『Kicker』では「好みの問題」としているが、今季はベンゼマが一つ上にいるのではないだろうか。

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