J2からJ1、さらにはF・マリノスでの地位も確立へ ボックス・トゥ・ボックスを体現する藤田譲瑠チマの期待感

試合を重ねるごとに成長を続ける藤田譲瑠チマ photo/Getty images

どんどん成長していく

中2日で6試合を戦う超過密日程だったACLのグループステージを勝ち抜き、見事次のステージに駒を進めた横浜F・マリノス。ラウンド16ではいきなりヴィッセル神戸との同国対決となったが、今の勢いであれば敵ではないか。

そんなF・マリノスだが、ACLは総力戦であり、多くの選手がピッチに立った。その中でも特に輝きを放っていたのは、今季加入のMF藤田譲瑠チマである。

東京ヴェルディの下部組織で育ち、その後は徳島ヴォルティスを経てF・マリノスに加わっている。20歳と非常に若い選手で、パリ五輪の出場を目指すU-22のチームでは中心選手として活躍しており、先日のドバイカップでも優勝に大きく貢献した。

ヴェルディ時代にはアンカー、F・マリノスではボランチ、インサイドハーフと中盤であればどこでも起用できるユーティリティ性を持つ。豊富なスタミナでピッチを駆け回れるボックス・トゥ・ボックスの選手であり、ボールを持てば縦パスや推進力のあるドリブルで攻撃を前進させていく。まだまだミスは見られるが、攻撃での縦への意識はピカイチであり、これに精度がついてくればより強力な武器となる。また、気持ちの強い選手でゲーム内では味方を鼓舞するシーンがこれまでに何度も見られている。

このACLグループステージで藤田はチーム内での序列を高めたか。先発は2試合のみだったが、途中出場を含めると全6試合でピッチに立っている。試合を重ねるごとにパフォーマンスを上げており、逆に不調の目立った喜田拓也との差はそこまでないと思える。喜田以外にも渡辺皓太、山根陸、岩田智輝と中盤は実力者揃いだが、藤田の働きは彼らと比べてもそん色のないものだった。

J2からJ1ととんとん拍子でステップアップし、Jリーグでもトップクラスのチームで存在感を示している藤田。攻撃力、守備力共に安定しており、今後はよりチームで重要な選手になるだろう。

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