121日ぶりのプレミア先発復帰でいきなり“ベンラーマ封じ”に成功 途中交代となったアーセナル冨安は問題なしか

スタメン復帰となったウェストハム戦では守備で躍動した冨安健洋 photo/Getty images

さすがのパフォーマンスを披露してくれた

両足のふくらはぎを負傷し、長くピッチから離れていたアーセナルの冨安健洋。それでも、先日のマンチェスター・ユナイテッド戦では終盤に投入されており、2日のウェストハム戦では右サイドバックとして先発復帰となった。プレミアリーグで先発として出場するのは元日のマンチェスター・シティ戦以来であり、約4か月ぶりの先発復帰である。

78分にセドリック・ソアレスと交代でベンチに下がったが、長期離脱後の初の先発と考えればほぼパーフェクトなパフォーマンスか。特に守備対応だ。このゲームではウェストハム側の左サイドにボールが集まることが多く、サイード・ベンラーマと冨安が対峙する場面がたびたび見られた。

ベンラーマは魅力的なドリブルを軸に戦うアタッカーであり、今季はプレミアで6ゴール6アシストを記録。ウェストハムを攻撃でけん引するアルジェリアの魔術師だが、冨安はそんなベンラーマを対人性能の高さを武器に完封。クロスを上げさせてしまう場面もあったが、冨安が完全に抜き切られた状態ではないため、致命傷とはならずボックス内で味方が跳ね返している。スタッツも素晴らしく、デュエルでは8戦中6勝を記録。攻撃的な左サイドのヌーノ・タヴァレスに対し、右の冨安は重心低く相手の攻撃を食い止め、安定感をもたらしている。英『football.london』の採点ではゴールを決めたロブ・ホールディングに続く高評価を得ており、「守備で安定感をもたらす存在。優れた一対一のディフェンダーとして相手の攻撃を防いでいる」と称賛されている。

そんな冨安だが、残念ながら途中交代してしまった。自らボールを外に出してゲームを止め、交代を要求し、セドリックと交代でベンチに下がっている。担架で運ばれたわけではなく、自分で歩いてピッチを後にしており、重傷ではなさそうだが、左足のふくらはぎを気にするシーンが見られており、再発かもしれない。

だが、試合後の会見でミケル・アルテタ監督は「そこまで心配することはない」とコメントしたと英『CBS Sports』が伝えている。これは朗報だ。次節のリーズ戦までは中5日と日程的には余裕であり、冨安が先発することも考えられる。

約4カ月の先発復帰でプレミア屈指のドリブラー、ベンラーマ相手に素晴らしい守備を見せた冨安。再発の可能性があるふくらはぎは少し心配だが、今後も活躍する冨安に期待したい。

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