マンUはアルテタ・アーセナルから見習うべき 苦しむ名門に求められる長期プラン

マンUは23日にアーセナルに敗北 photo/Getty Images

来季はトップ4入りが目標

マンチェスター・ユナイテッドのフロントは23日に1-3のスコアで敗れたアーセナル戦をどう見ただろうか。

両クラブともプレミアリーグ制覇の経験を持つ名門であると同時に、再建途中との共通点を持っている。現状はマンチェスター・シティ、リヴァプール、チェルシーに後れを取っており、リーグ制覇に届く気配は感じられない。

アーセナルが目指す最初のステップはトップ4入りだが、徐々に光は見えてきている。ポイントの1つは、クラブが青年指揮官ミケル・アルテタを信用してきたことだ。今季も開幕3連敗でスタートするなど苦しい時間はあったが、それでもクラブは2019年12月よりアルテタ体制を継続してきた。
来季よりマンUは現アヤックス指揮官エリック・テン・ハーグにチームを託すことになるが、アーセナルの姿勢は参考にできるのではないか。テン・ハーグは5大リーグでの指揮経験がない人物だが、アヤックスでは実績を残してきた。短期的な結果を求めるのではなく、長い目でテン・ハーグを見ていくべきだろう。それだけの能力は備えた指揮官のはずだ。

現在のマンUは6位に沈んでおり、トップ4入りは危うい。昨夏にはクリスティアーノ・ロナウドの復帰も実現したことから一気にプレミアリーグ制覇へとの思惑もあったはずだが、高額な移籍金でスターをかき集めて一発逆転を狙うスタイルで今のプレミアを制するのは難しいだろう。

来季の目標をトップ4入りに設定するのは屈辱かもしれないが、若い力も育てつつ一歩ずつ力をつけていく道を選ぶ方が賢明だ。それは今アーセナルで花開き始めているプランで、MFブカヨ・サカやマルティン・ウーデゴー、DF冨安健洋など20代前半のプレイヤーがチームの軸になってきている。

テン・ハーグはアヤックスにて若手育成でも力を発揮してきた人物であり、アカデミーに所属する若手の実力底上げにも期待したい。現状はチームスタイルがしっかりしているマンC、リヴァプールに1シーズンで追いつくのは不可能に近く、マンUらしいスタイルを浸透させるのに2、3シーズンくらいは先を見て動いていくべきだろう。

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