代表にもオヌアチュのような相棒が必要? ヘンクで25回ビッグチャンスを生みだす韋駄天・伊東純也の輝き

ヘンクではチャンスメイカーとしての顔を見せる伊東純也 photo/Getty images

頼りがいのあるエースだ

今冬には香川真司も加わったベルギーのジュピラー・プロ・リーグ。日本人選手が海外初挑戦に選ぶことの多いリーグであり、多くの日本人プレイヤーが活躍している。その中で今季最も活躍した日本人といえば、伊東純也の名が挙がるだろう。

ヴァンフォーレ甲府、柏レイソルでプレイし、2019年にヘンクへ移籍している。初年度はなかなか出場機会を得られなかったが、2季目は29試合、3季目となる昨季は32試合、4季目となる今季は34試合に出場している。8ゴール13アシストと計21点に関与しており、19ゴール2アシストを記録した身長201cmのポール・オヌアチュと並ぶ好成績を残した。

今季のヘンクは8位でレギュラーシーズンをフィニッシュしており、ギリギリでのプレイオフを決めるなど、好調のシーズンではなかった。伊東としても昨季は11ゴール14アシストであり、数字だけを見れば下がってしまっている。

それでも、ヘンク内での地位は絶対的だ。右サイドでは不動の存在であり、データサイト『SofaScore』によればドリブル成功数46回、キーパス80回、ビッグチャンスクリエイト数25回、クロス成功数49回とほとんどの攻撃的なスタッツでチームトップの数字を残している。特にビッグチャンスクリエイト数25回は2位のノア・ラング(19回)を大きく離してリーグトップの数字と、チャンスメイカーとして輝いた1年だった。

日本代表ではどちらかといえばスコアラーの顔を見せている同選手だが、ヘンクでいうオヌアチュのようなストライカーがいれば、チャンスメイカーとしての一面も見られるようになるだろう。候補としては大迫勇也や上田綺世の名前が挙がる。その中でも上田はJリーグで絶好調であり、9試合で5ゴールを決めて得点ランキング2位となっている。ヘディングの強さ、ボックス内のポジショニング、ミドルレンジでの沈められるシュート精度の高さといくつもの武器を持っているストライカーであり、アジア最終予選では終盤に招集されている。

6月の親善試合ではパラグアイ代表との試合が決まったと日本サッカー協会から発表があった。確定ではないが、ブラジル代表との試合も組める可能性があるとされており、伊東と上田のコンビがどこまで通用するのか非常に楽しみである(データは『SofaScore』より)。

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