ローマで急成長する新たな“スター候補生” モウリーニョが見出した次なる逸材とは

ローマで存在感を示しているザレフスキ photo/Getty Images

スピナッツォーラの不在を埋める若者

2021-22シーズン、ASローマを率いるジョゼ・モウリーニョ監督にとって悩みとなっていたのがイタリア代表DFレオナルド・スピナッツォーラの不在だった。昨夏開催されたEURO2020でアキレス腱の大怪我を負い、2021-22シーズンの大半をリハビリ期間に充てることとなってしまった同選手。直近のリーグ戦2試合でようやくベンチに戻ってきたものの、彼の長期離脱はローマにとって大きな痛手となっていたのは間違いない。

そんななかで、モウリーニョ監督はシーズンを通してスピナッツォーラの代役探しを行うこととなった。新加入のマティアス・ビニャをはじめ、エインズリー・メイトランド・ナイルズやステファン・エル・シャーラウィ、リッカルド・カラフィオーリなど、新指揮官はシーズンを通してあらゆる可能性を探っていたと言っていい。しかし、どの選手もチームにカッチリとハマるまでには至らず。シーズン終盤を迎えても、ローマの左ウイングバック問題は継続していた。

だが、そんなローマの抱えていた問題は優秀な若手タレントの台頭によって一気に解決してまったのか。昨今、ジャッロロッシの左サイドでは下部組織出身の20歳が大きな存在感を見せつけているのだ。
その選手とは、ポーランド代表MFニコラ・ザレフスキ。開幕当初は複数人いる下部組織出身者のひとりに過ぎなかった同選手だが、2月中旬から彼の株は飛ぶ鳥を落とす勢いで上昇中だ。それまではコンスタントにベンチ入りを果たしつつも、そこまで出場機会は多くなかったザレフスキ。しかし、セリエA第26節のヴェローナ戦から、彼は一気に序列を上昇させることに成功している。良い意味で若手らしくない太々しさを備え、積極的なドリブルを武器に左サイドで存在感を発揮する同選手。ヴェローナ戦以降はここまでリーグ戦8試合連続で出番を得ており、周囲の評価は日に日に高まっていると言っていいだろう。

モウリーニョが見出した新たな逸材。ローマではスピナッツォーラの復帰も近づいているが、来季以降もチームの重要な戦力として機能することに期待がかかるザレフスキ。彼がこのまま順調に育てばジャッロロッシにとっては相当に興味深い存在となりそうだが、はたして。

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