2026年のW杯は優勝狙える? “88人”も試してきた超ヤング集団・アメリカに見える未来

若いアメリカの力はカタール大会でも通用するか photo/Getty Images

最終目標は2026年大会にあり

まだワールドカップ・カタール大会本番を迎えていない段階で4年後の話をするのは適切ではないかもしれないが、注目したいのはアメリカ代表の4年後だ。

2026年のワールドカップはアメリカ、カナダ、メキシコの3国共催となっており、北中米カリブ海のチームがこの大会に特別な思いを抱いているのは間違いない。

中でもアメリカの人材育成は魅力的だ。2018年よりチームを指揮してきたグレッグ・バーホルターは、この約4年の間に計88人もの選手を代表へ招集してきた。若手の成長を促すと同時に北中米カリブ海予選を勝ち抜き、2大会ぶりとなるワールドカップ出場も決めた。2026年へ向けて実に順調な旅と言える。
今回の北中米カリブ海予選でもアメリカ代表は若さがテーマの1つになっており、30歳以上の選手で出番を得たのは昨年9月に30歳になったばかりのFWギャシー・ザーデスと34歳を迎えているDFティム・リームが1試合担当したのみ。招集メンバーの中に30代の選手が1人もいないんてことも珍しくなく、かなり大胆に若手を試してきた。

例えば昨年12月のボスニア・ヘルツェゴヴィナとの親善試合では、国内組を中心に2000年代以降に生まれた選手を15人も招集している。海外組のみならずMLSでプレイする若手にとっても代表が近い存在になっており、メンバーが固定されていないことがモチベーションに繋がるところもあるだろう。

もちろん今年のカタール大会でも上位を狙っているはずだが、それでも最終目標は2026年大会だ。その頃にはアウグスブルクFWリカルド・ペピ、ドルトムントMFジョバンニ・レイナは23歳、チェルシーFWクリスティアン・プリシッチ、ライプツィヒMFタイラー・アダムスは27歳と中堅どころに差し掛かることになり、選手として一番良い時期とも言える。ここで完成の時を迎えるのがアメリカの狙いだ。

カタール大会でもフレッシュな若手が目立つ構成となりそうだが、若き勢いはどこまで勝ち進めるのか。ここで得た経験を上手く活かし、今後の4年でさらに若手を育成することができれば2026年大会では優勝候補の一角となるかもしれない。

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