徐々にトップレベルとの差は埋まっている アーセナルがリヴァプール戦で見せた「通用する点」と「足りない点」

試合通して悪くないゲームだったが、まだまだ足りない部分が多かった photo/Getty images

0-2で敗れた

17日に行われたアーセナル対リヴァプールの一戦は0-2でアウェイチームが白星を掴んでいる。リヴァプールはこれで首位マンチェスター・シティとの勝ち点差を1ポイントにまで詰めており、リーグタイトル獲得の可能性をグッと近づけた。

敗れたアーセナルだが、今季の対リヴァプールはカップ戦も含めて4試合行っているが、1分3敗と大きく負け越すことになってしまった。

それでも、今季開幕直後のアーセナルからすれば大きく成長したのは間違いない。今季の初戦第12節では0-4と大敗しており、カラバオカップの2戦でも大きな差を感じられた。が、今回の第27節延期分は攻守ともにその差を縮めることができていた。

例えば、中盤のトーマス・パルティを中心にリヴァプールの強度の高いプレスをかいくぐることに成功している。初戦ではこれすらままならず、攻撃が前進していなかった。今回はトーマスの散らしから攻撃を組み立てており、左サイドのガブリエウ・マルティネッリは個で強さを見せていた。後半開始直後にはそのマルティネッリがトレント・アレクサンダー・アーノルドをかわし、ジョーダン・ヘンダーソンの股を抜き、再びA・アーノルドをかわしてクロスを供給している。得点にはつながらなかったが、リヴァプール相手に個で違いを作った。

守備面ではチアゴ・アルカンタラのパス一つで崩されてしまったが、2失点目はブカヨ・サカのクリアミスであり、自陣での安易なプレイが即失点につながるという経験を得ることができた。全体的には強度のある守備を行っており、悪くはなかった。

それでも、0-2とスコアで差がついてしまうのは両チームの分かりやすい実力差であり、アーセナルがこれから培う必要のある部分だ。アーセナルは無得点だが、枠内シュート2本はリヴァプールの3本とそこまで変わらず、マルティン・ウーデゴーがビッグチャンスを決めきることができれば、また結果は変わっていたかも知れない。こういった好調を維持するチーム同士の戦いはこういった紙一重の差で試合が決まることが多く、アーセナルがここまでチーム力を戻せたという点を喜びつつ、リヴァプールレベルのクラブに勝つためにはさらなる補強やトレーニングを行う必要がある。

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