ドルトムントFWアーリング・ハーランドと並び、ノルウェーサッカー界が生んだ特別な才能と考えられてきたのがMFマルティン・ウーデゴーだ。
有名になったのはウーデゴーの方が先で、16歳の若さでレアル・マドリードデビューを経験。次世代のスター候補として一気に注目を集める存在となった。
しかし、ウーデゴーはそこから少々伸び悩んだ。10代の若者がレアルでポジションを獲得できるほど甘い世界ではなく、ウーデゴーはオランダのヘーレンフェーン、フィテッセ、スペインのレアル・ソシエダとレンタル移籍を継続することに。期待していた成長スピードではなかったかもしれない。
そのウーデゴーは、ついにホームと呼べる場所を見つけた。今夏に完全移籍へ切り替えたアーセナルである。ウーデゴーはアーセナルで求めていたものを獲得できたと喜びを口にする。
「今は家のように感じているよ。落ち着くまでに時間がかかったからね。ここ5年の僕は色々なところにレンタルしていたから。ここでは僕が必要としていた安定性と落ち着きを手に入れたと感じている。だから本当に幸せだよ」
ウーデゴーのアイディアはアーセナルの2列目に欠かせぬものとなりつつあり、ウーデゴーは躍動している。昨季はレアルからのレンタルで加わっていたが、ウーデゴーはアーセナルのプロジェクトを信じていたのだ。
「ここへ戻ってきたいと思ったのは、プロジェクトがあったからだ。指揮官のやりたいこと、プレイスタイルなどね。それにクラブが僕をどう使いたいか、選手としてどう見ているか、チームが僕に何をもたらすか。ここにはそれらを融合したプロジェクトがあって、僕はその一部になりたかったんだ」(英『Football365』より)。
指揮官ミケル・アルテタのスタイルは一貫しており、ウーデゴーもそのスタイルに合っている。ノルウェー代表は残念ながら今年のワールドカップ・カタール大会出場を逃してしまったが、ウーデゴーが覚醒し始めた次の4年が勝負だ。その前にはEURO2024もあり、ハーランドとともにノルウェー代表を引っ張る体制は整いつつある。
もちろんアーセナルでもリーグ制覇のチャンスを狙っていきたいところで、ウーデゴーはアーセナルでフットボールを楽しんでいる。