本田圭佑の見方は当たっていたのか 守備負担重いマジョルカで久保建英の100%は発揮されない

マジョルカに2度目のレンタル移籍をしている久保 photo/Getty Images

そろそろ強いクラブでプレイする久保が見てみたい

来季は日本代表MF久保建英がレアル・マドリードでプレイ出来るのではないか。最近はそうした話題が出てきており、その可能性にワクワクしている日本のサッカーファンも少なくないだろう。

ここまではレンタル生活が続いており、今季はマジョルカに2度目のレンタル移籍をしている。マジョルカではしっかりと出場時間を確保出来ているが、やはり物足りないところもある。リーガ・エスパニョーラの中位クラブとだけあって、どうしても攻撃の機会が限られてしまうのだ。レアルやバルセロナとは大きく状況が異なる。

久保は今季もリーグ戦で1得点に留まっており、数字の面は寂しい。しかし、16位に沈むマジョルカでプレイしていることも影響しているだろう。チームの平均ポゼッション率は全体12番目となる46.6%に留まり、61.3%もポゼッションするレアルとは違いがある。
試合展開によっては押し込まれることも珍しくなく、サイドを守備で上下動させられる展開は久保の持ち味を消してしまう。スペインでプレイするようになってからは守備の部分も進化しているものの、2月のレアル・ベティス戦ではサイドで対峙した相手のDFアレックス・モレノを抑えきれなかったことで少し批判も浴びた。モレノには裏を取られる形からゴールを許しており、久保にとっては厳しいゲームになってしまった。

しかし、レアルのような強豪でプレイ出来ればあのようなシチュエーションは減ってくる。久保も前線からプレスをかける守備には対応可能で、ボールを持つ時間が増えれば自然とチャンスも増えてくる。

様々な地でプレイしてきた先輩の本田圭佑は、以前久保のレンタル移籍について否定的な見解を示していた。下位や中位のチームでは守備に追われ、久保の良さが発揮できないのではと心配していたのだ。

マジョルカやヘタフェではそうした展開もあり、久保も苦労した部分があるだろう。その苦労は決して無駄なものではないが、今年6月で21歳を迎える久保をそろそろ強いクラブで見てみたい。スペイン生活も来季で4シーズン目になるが、レアルでプレイするチャンスは巡ってくるのか。マジョルカのような下位クラブへのレンタルばかり続くのはポジティブではないだろう。

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