セリエAでは壁にぶち当たったが…… アメリカ期待のSBが図るベルギーでの再スタート

アメリカ代表にも選出されているレイノルズ photo/Getty Images

ローマから向かった武者修行先で成長の予感

2021年冬にASローマへと加入するも、セリエAでプレイした1年間では厳しい時間を過ごすこととなってしまった若者がいる。アメリカの逸材と期待されながら、初の欧州挑戦で大きな壁にぶち当たってしまったサイドバック。その選手とはDFブライアン・レイノルズ(20)だ。

ローマ加入前にはユヴェントスも獲得に乗り出していたとされ、欧州でも各方面から注目を集めていたレイノルズ。近年多くの優秀な若手を輩出しているアメリカ産の逸材とあって、将来のローマを支える存在と期待していたファンも多かったことだろう。

しかし、セリエAでいきなりブレイクというわけにはいかなかった。まだ若い選手とはいえ、レイノルズがローマ加入以降の1年間で出場した公式戦はわずか8試合。トップレベルを体感することはできたものの、そこで生き残れるだけの能力は示すことができなかったと言っていい。結局、実力不足から今冬にはベルギーのコルトレイクへとレンタル移籍することに。ローマでの1年間は希望に満ちたものというより、欧州4大リーグのレベルを痛感させられることとなってしまった。
だが、ここから彼はベルギーで再び立ち上がるのだろうか。イタリアでこそ躓いてしまった同選手だが、武者修行先ではまずまずのパフォーマンスを見せている。移籍後はジュピラー・プロ・リーグでさっそく5試合に出場しており、そのなかではドリブル成功率(75.0%)やデュエル勝率(66.67%)といった部門で非常に印象的な数字を残している(データサイト『SofaScore』より)。

「ローマとコルトレイクは街の雰囲気がまったく違うね。ローマは大都市だったから、多くの気晴らしになるものがあった。僕のような若い選手にとっては、コルトレイクのような都市の方が向いているのかもしれない。そのキャリアに集中するためにはね。英語を使っている人も多いし、とても過ごしやすいよ。正直、最初からここまでうまくいくとは思わなかった」(伊『Corriere dello Sport』より)

そんな自身の変化について、レイノルズはその要因をこのように語っている。発展しているローマの街は、若者にとって誘惑が多すぎたのか。

理由はともあれ、レンタル先では順調なスタートを切ることに成功しているレイノルズ。はたして、彼はこの調子でキャリアを再び軌道に乗せ、いつの日かローマでも活躍することができるのだろうか。ベルギーで奮闘する若者には引き続き注目したい。

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