突然のSB起用で失点に絡むものの 川崎MF塚川孝輝が後半に覚醒したワケ

本職は中盤で起用されている塚川(写真は昨季) photo/Getty Images

登里の負傷で普段と異なるSBに

川崎フロンターレは第10節で浦和レッズと対戦して2-1と逆転勝利を果たした。今試合で急な起用にも応え、チームの勝利に貢献した男が塚川孝輝だ。

今試合はサブからのスタートとなった塚川だったが、出番は前半に訪れた。26分に左サイドバックで先発した登里享平が負傷により、交代を余儀なくされる。DFで怪我人を多く抱えサブにDF登録の選手が不在だった川崎は、ボランチの塚川を急遽サイドバックで起用することとなる。

前半は慣れないポジションに苦戦する姿も見られた。対峙する関根貴大と酒井宏樹に突破を許し、彼のファウルから先制点を与えてしまうなど難しい時間が続いた。それでも後半から立て直しを図ると、持ち前の守備力と運動量で浦和の右サイドを封じる。前半とは打って変わって自信に満ち溢れたプレイで挽回し、チームの逆転勝利に貢献した。

74分間の出場で一気に成長を見せた塚川だが、左サイドバックは「練習でもやったことがなかった」と振り返っており、ぶっつけ本番で試合に挑んだ。失点のきっかけを与えてしまい精神的にも苦しい前半を戦い抜き、ハーフタイムが彼の中で大きな分岐点となった。

「後半は自分がやれるプレイをして、サイドバックという感覚をなくして自分ができることをやろうと普段やっている感じで臨んだ」

怪我人の影響により、塚川は経験したことのないサイドバックというポジションを務めることとなった。いつもはアンカーを務めている塚川は、普段と異なることをしているという意識ではなく、いつも通りのプレイを心掛けたことで高いパフォーマンスにつながったのだ。

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