ワールドクラスに返り咲いたが…… 再びポジションを失う可能性のあるデ・ヘアの弱み

ビッグセーブでチームを助けるデ・ヘア photo/Getty images

トレンドには追いつけていない

27日に行われたワトフォード戦は決めきれず、再び勝ち点を落とすことになったマンチェスター・ユナイテッド。それでも、まだ順位はCL出場権を獲得できる4位であり、まだ諦めるには早い。

そんなユナイテッドを後方から支えているのが守護神のGKダビド・デ・ヘアだ。昨季は若手のディーン・ヘンダーソンにポジションを奪われかけたが、パフォーマンスを向上させ、現在はファーストチョイスで起用されている。彼の強みであるセービング技術は素晴らしく、プレミアでのセーブ数はリーズ・ユナイテッドのイラン・メリエの99回に続く98回を記録しており、リーグでは2番目の数字だ。彼のビッグセーブで何度もピンチから抜け出すことができた。

今の好成績もある程度はデ・ヘアの頑張りのおかげだといえるが、いかんせんセービング以外で貢献度が低すぎる。特にビルドアップでは厳しく、パス成功率68%はリーグで15番目、ロングボールの成功率33%は30番目にまで下がることになる。

また、ロングボールやクロス対応も気になる。飛び出しでロングボールを処理することは増えたが、ボックス内での空中戦が弱い。クロス対応でのキャッチ数6回は22番目の数字だ。192cmと大きいだけに改善に期待だ。

上記の問題点を改善することができなければ、来季の新監督のもとでデ・ヘアは再びポジションを失うことになると予想できる。噂されているアヤックスのエリック・テン・ハーグはマンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラのようなポゼッションサッカーを志向しており、デ・ヘアの今のビルドアップ能力では務まらない。

頭角を現したヘンダーソンに刺激され、パフォーマンスを向上させたデ・ヘア。しかし、監督交代が予想される来季の監督次第では再びポジションを失う可能性がある(データは『SofaScore』より)。

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