開幕前まではインテルでなかなか殻を破れないイメージが強い選手だった。しかし、このストライカーはついに覚醒したのだろうか。2021-22シーズン、セリエAの中堅クラブで印象的な活躍を披露しているのはFWアンドレア・ピナモンティ(22)だ。
今季はインテルからエンポリにレンタルされ、ここまでセリエA24試合の出場で9ゴールを挙げているピナモンティ。昨季まではどこか伸び悩んでいた節も見受けられた同選手だが、キャリア3度目のレンタル移籍で彼の才能はようやく開花しつつある。来季はインテルに戻って大爆発。そんなシナリオも十分に見えてきたと言っていいだろう。
しかし、これだけの成長を見せるとなると、インテル以外に活躍の場を求める道もあるのか。実は同選手、現在は国内外の複数クラブから夏の獲得に関心を示されているようで、ちょっとした注目株となりつつあるのだ。
その最大の理由がコストパフォーマンスの優秀さだ。伊『calciomercato』によると、現時点におけるピナモンティの市場価値は約2000万ユーロ。この金額は、かねてよりセリエAで注目を集めていたFWジャンルカ・スカマッカ(約4000万ユーロ)の半分となっている。スカマッカもここまでは9得点とあって、現在この2人の比較は加速中。「スカマッカより潜在能力は低いかもしれないが、夏のマーケットでは圧倒的にピナモンティの方がコストパフォーマンスが良い。給与面の差でも狙うクラブは多くなるはず」。同メディアもこのような見解を示しており、現地ではスカマッカからピナモンティにターゲットを変更するクラブも増えてくる可能性が取り沙汰されている。
そうなれば、ピナモンティは来季わざわざインテルに戻ってチャンスを待つ必要もないか。むしろ、この調子を継続した成長を望むのであれば、自身を主力として扱ってくれる他クラブで多くの出番を得る方が賢明かもしれない。ついに覚醒しつつあるインテルの才能だが、その未来はどうなるのか。ピナモンティの去就には注目したい。