ローマとミランで重要な戦力に セリエAで評価回復する“2人”の元チェルシー戦士

昨夏チェルシーからセリエAへと向かったエイブラハム(左)とジルー(右) photo/Getty Images

どちらもチームに欠かせぬ存在となった

2020-21シーズン、チェルシーに所属していた2人のストライカーは苦しい時間を過ごしていた。しかし、この2人は昨夏イタリア・セリエAへ活躍の場を移すと、共に新天地でチームの重要な戦力として機能することとなっている。その2人とは、ASローマのFWタミー・エイブラハム(24)とACミランのオリヴィエ・ジルー(35)だ。

昨季はチェルシーでのスタメン出場がそれぞれ18試合と12試合に終わったエイブラハムとジルー。まったく出番がなかったというわけではないものの、トーマス・トゥヘル監督の下ではいずれも重要な戦力とはなりきれていなかった。彼らに加えて、新加入のFWティモ・ヴェルナーも当初期待されていたような活躍を見せることができず、当時のブルーズではしばしば“9番問題”が議論されていたのも記憶には新しい。

しかし今季、新天地における彼らの活躍はそんな20-21シーズンに味わった苦しい時間を忘れさせるものとなっている。エイブラハムはジョゼ・モウリーニョ監督のチームでエースとしての地位を確立し、ここまで公式戦30試合の出場で17ゴール。そして、ジルーはズラタン・イブラヒモビッチと併用されながら、最前線でのポストワークもこなしつつ20試合で6ゴールを記録中。いずれもチームのなかでは重要な戦力として扱われており、セリエAで再びその評価を回復させつつあると言えよう。
その証拠として、データサイト『WhoScored.com』算出の今季における1試合平均評価点でエイブラハムはチーム2位の「7.30」、ジルーはチーム7位の「6.85」を記録している(出場10試合以上)。前者は文句なし、後者に関しても何度かの離脱を経てこの数字というのは非常に印象的と言っていいはずだ。かねてより実力は評価されていたが、今季の彼らがその能力を存分に発揮できる環境を見つけた印象は強い。

昨夏のセリエA移籍によって、プレイヤーとしての幸せを再発見したエイブラハムとジルー。イタリアで暴れる元チェルシーのストライカーたちは、ついに安住の地を見つけたのかもしれない。

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