レスターが起こしたミラクルがベルギーでも 三笘所属サン・ジロワーズで49ゴールに関与する2人のエース

サン・ジロワーズをけん引するウンダヴとバンゼイルのコンビ photo/Getty Images

開幕から好調を維持し続けている

現在は欧州でトップクラスのレベルを持つリーグとなったイングランド・プレミアリーグ。長い歴史を見ても優勝クラブはBIG6と呼ばれる6つのクラブから出ているのだが、15-16シーズンは岡崎慎司が所属していたレスター・シティがタイトルを獲得している。当時のレスターはイングランドの実質2部であるチャンピオンシップから昇格したばかりのチームであり、指揮官であるクラウディオ・ラニエリも残留が目標と語っていたが、結局は2位のアーセナルに勝ち点10ポイント差を付け優勝している。この出来事は「ミラクル・レスター」と呼ばれ語り継がれており、まさに伝説となった。

奇跡の優勝となったわけだが、同じようなことがベルギーでも起きようとしている。日本代表FW三笘薫が所属するロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズの大躍進だ。

彼らもレスターと同じくベルギーの2部で長らく戦っており、今季が1972-1973年シーズン以来のトップリーグでの舞台となっている。三笘の移籍当初も残留が怪しいクラブに移籍して彼の武器である攻撃を十分に発揮できるのかと不安の声も挙がっていたが、現在は2位のアントワープに9ポイントの勝ち点差を付けて首位を独走している。

英『THE SPORTSMAN』でもサン・ジロワーズの大躍進を取り上げており、特に2人のエースストライカーの存在が大きいと分析している。デニス・ウンダヴとダンテ・バンゼイルのことだ。

25歳と23歳のFWは今季すべてのリーグ戦でピッチに立っており、2人合わせて49ゴールに関与している。サン・ジロワーズの総得点数が56点とほぼウンダヴとバンゼイルの2人で得点を決めており、ベルギーを代表するスーパーコンビだといえる。

共に2020年にチームに加わっているが、サン・ジロワーズに来る前はどちらのスター選手ではなかった。ウンダヴはドイツの3部でプレイしており、バンゼイルの保有元は名門のヘンクだが出番を得られず、ローン移籍を繰り返していた。そんな2人に目を付けたサン・ジロワーズのスカウトが彼らをチームに加え、ベルギーを代表するプレイヤーに成長させている。

こういった無名の選手をスター選手に育て上げるところはレスターとの共通点であり、1934-1935年シーズン以来のリーグ優勝を成し遂げることはできるのだろうか。

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