ドルトムントの神童は契約延長を熟考中? ムココが募らせる未来への不安

ドルトムントとの現行契約は2023年までとなっているムココ photo/Getty Images

今季はここまでスタメン出場2試合のみ

かねてよりドルトムントが大きな期待をかけ、2020年11月には異例の若さ(16歳と1日)でブンデスリーガ史上最年少デビューを飾ったのがU-21ドイツ代表FWFWユスファ・ムココ(17)だ。そして、そのデビューから約1カ月後にはリーグ最年少ゴールも挙げた同選手。クラブの期待通り、彼は今後のキャリアに向けてこれ以上ないスタートを切ったと言っていい。

しかし、それでも現在のムココは自身の将来に不安を感じているという。まだ17歳と下部組織でプレイしていてもおかしくない年齢の同選手だが、なかなかトップチームでの出番を得られない現状には危機感を覚えている様子。独『Bild』によると、ドルトムントとの現行契約は2023年までとなっているが、彼の頭の中にはそれを延長しない考えも浮かんできているという。これに関して、彼の代理人を務めるパトリック・ウィリアムズ氏は同メディアのインタビューに対して次のように語っている。

「ユスファが今後BVBと契約延長するのは決して当然のことではない。もちろん、このクラブで素晴らしい競争を体験できているのはポジティブだ。だけど、現時点では当初思い描いていたより出場時間が少ないもの事実。彼が怪我をしてしまったことも関係しているが、これについては彼も今悩んでいるところだよ。今後は状況を見極めながらクラブとの契約延長に踏み切るかを考えたい。BVBも素晴らしい環境であるのは間違いないが、ユスファには世界中の多くのクラブから関心が寄せられているんだ。彼にとってどうするのがベストなのか。私は今、彼と一緒に考えているところだよ」
怪我による離脱もあったが、今季はここまでスタメンでの公式戦出場が2試合しかないムココ。出場自体は11試合あるのだが、ゲーム終盤でのわずかな時間しかプレイできない現状にはやや不安を抱いているようだ。

まだ焦るには早い気もするが、その一方でムココの気持ちも理解できる部分はある。なにしろ、ドルトムントの前線はアーリング・ハーランドやドニエル・マレン、マルコ・ロイス、トルガン・アザールといった実力者が揃っている。いくらムココがまだ若い選手とはいえ、競争が激しすぎるのだ。悠長に構えていてはまた自分とは違うヤングスターが頭角を現してくる可能性もあるだけに、期待値の高い今の時期にプレイタイムを稼ぐことができていないのは確かに気がかりか。毎年のように怪物級の才能を備えた若手が出現しているドルトムントの特殊な環境を考えれば、この17歳が不安を抱くのも無理はないだろう。

まだ17歳にして、ドルトムントにおける自身の将来のついて考える時期を迎えているムココ。はたして、今から1年半後に彼はどこでプレイしているのだろうか。このままドルトムントで無事に成功を収めることとなれば万事解決なのだが、はたしてU-21ドイツ代表FWの未来はいかに。

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