フランス代表の中盤争いにも食い込めるはず プレミアで奮闘する男にチャンスは巡ってくるか

エヴァートンの中心選手となっているドゥクレ photo/Getty Images

カタールW杯開幕まで残りわずか

いよいよ幕を開けた2022年。今年、サッカー界において最も気になる話題の一つとなるのは12月に開催されるカタールW杯だ。勝負の瞬間まであと1年を切ったとあって、各国代表のメンバー争いも時間を経るごとにより熾烈となってくるだろう。

そんななか、イングランド・プレミアリーグで奮闘する中盤戦士は今回こそ悲願のW杯行きを実現することができるのか。少し気になるのは、エヴァートンに所属するMFアブドゥライェ・ドゥクレ(28)がディディエ・デシャン監督のチームに入ってくるかどうかだ。

2012年にスタッド・レンヌでプロデビューを果たし、その4年後に加入したワトフォードで一気にその評価を高めたドゥクレ。2020年からはエヴァートンに移籍し、今季はここまで怪我による欠場を挟みながらもリーグ戦13試合で2ゴール4アシストを挙げる活躍を見せている。今ではエヴァートンの中核を担う選手となっており、その実力の高さから一時はマンチェスター・ユナイテッドが獲得候補にリストアップしたとも報じられた。28歳にしてドゥクレは充実のときを過ごしており、現在の彼はプレミアでも屈指の評価を受ける選手になったと言っていい。
しかし、意外にもこれまでのキャリアでドゥクレは一度たりともフランスA代表に招集された経験がない。所属が強豪クラブでなかったことも関係しているのかもしれないが、それでもプレミアで一定の地位を築いてる彼が招集すら未経験というのは少し驚きと言えるだろう。現在のフランス代表にはドゥクレと同じ1993年生まれのプレイヤーも多数選出されているだけに、仏『FootMercato』も彼のことは「忘れられた93年世代」と表現している。

とはいえ、今季のパフォーマンスを年末まで継続することができるのであれば、ドゥクレにもチャンスは巡ってくるはずだ。守備時には長い手足を活かしたタックルや鋭い読みで中盤を引き締め、攻撃時にもアグレッシブに前へと出て味方の攻撃をサポートする同選手。その万能性は世界最高峰のプレミアでも屈指のレベルと言ってよく、エヴァートンでは絶対的な中心選手になっている。フランス代表の中盤が激戦区であるのは間違いないものの、現在のドゥクレならばその争いに参加する資格は十分にあるはずだ。

はたして、そんなドゥクレは残り1年でカタールW杯息を掴むことができるのか。プレミアで活躍を続ける中盤戦士の評価急上昇には期待したいところだ。

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