期待外れに終わったプロ10年目でのJ1初挑戦 “ガラスの天才”はマリノスで唯一無二となれるか

マリノスでは継続した出場機会を得られなかった宮市 photo/Getty Images

前田が移籍すれば次は彼の番だ

Jリーグで足の速い選手といえば、横浜F・マリノスの前田大然の名前が挙がる。そのスピードを生かしたボックス内でのこぼれ球に詰めるスピードはピカイチであり、相手守備陣からすれば厄介な存在であることは間違いない。今季は23ゴールと川崎フロンターレのレアンドロ・ダミアンと共に得点王にも輝いており、決定力に磨きをかけるシーズンとなった。

そんな韋駄天・前田のライバルとしてマリノスに加入したのが、FW宮市亮だ。

高校卒業後、イングランドの名門アーセナルに加入した経歴を持つ宮市。英国での労働ビザの関係からすぐにはプレイできず、オランダのフェイエノールトを経由して再びイングランドに戻っている。その後、ローン先のボルトンでは左サイドで出場機会を得ており、チェルシー相手に見せたスピードを生かしたドリブル突破が記憶に残っているサッカーファンも多いのではないだろうか。しかし、そこからは怪我の連続で満足にプレイすることができずに退団。ドイツのザンクトパウリを経て今年の7月にマリノス入りしている。

当時の期待感は大きかった。怪我が目立つ選手ではあったが、ドイツ2部でプレイしていた経歴を持つ選手であり、前田のライバルになるかと思われた。だが、結局リーグ戦での先発は1試合もなく、第29節名古屋グランパス戦の35分と第33節セレッソ大阪戦の6分の計41分のみだ。

チームに貢献できたとはいえない初年度を過ごした宮市だが、来季はよりチャンスをもらえることが増えるか。左サイドのライバルである前田はアンジェ・ポステコグルーの待つセルティック移籍が盛んに報じられている。もし、その移籍が成立することになれば、前線の枠が一つ空くことになり、必然的にチャンスが回ってくることは多いだろう。

快速FWとして騒がれてから時間も経過し、29歳となった宮市。怪我の状態は気になるが、まだまだ衰えるには早く、来季こそは宮市のスピードが光るシーズンとなるのだろうか。

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