勢いは増している
ここまでプレミアリーグでは16試合が行われ、首位は38ポイントのマンチェスター・シティとなっている。1ポイント差でリヴァプール、2ポイント差でチェルシーが追走してきており、気は抜けないが、今節も首位をキープしている。
そんなシティの強みはやはり、チーム内での競争力の高さだろう。今季の補強はジャック・グリーリッシュのみだったが、毎年多くの実力者がチームに入ることによって各ポジションで熾烈な争いが行われることになる。そうすることで昨季のフィル・フォーデンや終盤のフェルナンジーニョのようなコンディションの良い選手が起用され、ゲームの勝利に繋がっている。そのため、毎年チームの中心選手が代わることになる。
今季でいえばベルナルド・シウバ、ロドリ、ジョアン・カンセロの3人が存在感を増すことになった。
シウバは以前までの中心選手だったが、今季は攻撃面で一回りスケールアップしており、決定力の向上が見られている。ここまで既にキャリアハイに近づく7ゴールを決め、ストライカーのいないチームを助けている。
昨季の終盤にコンディションを落としたロドリだが、今季はフェルナンジーニョを凌ぐ選手となった。配球面ではよりパスが正確となり、攻撃がスムーズに行えているのは彼のおかげだ。強烈なミドルシュートも2本決めており、得点力も身に付いている。攻撃の芽を摘む潰しも正確になっており、今のアンカーはロドリ以外務まらないだろう。
カンセロは攻撃センスが大きく伸びている。昨季はオレクサンドル・ジンチェンコに遅れをとったが、そのウクライナ代表MFが怪我で出遅れると、与えられたチャンスを掴みファーストチョイスに躍り出ている。特にチャンスメイクではケビン・デ・ブライネやフィル・フォーデンのようなアイデアを持っており、後方から違いを生み出せる存在として重宝されている。
もちろん、カイル・ウォーカーやルベン・ディアス、エデルソン・モラレスといった選手も重要だが、今季はシウバ、ロドリ、カンセロの3人が中心となってゲームを進めている。怪我の少ない選手であり、彼らを欠くことなくシーズン終盤を迎えることができれば自ずとタイトル獲得も近づくだろう。