もはやバルセロナは攻守ともに平凡なチーム? 危機的な状況に陥る名門

チームの現状に、経験豊富なピケも危機感をつのらせる photo/Getty Images

なかなか勝ちきれない試合が多い

年間100ゴール以上奪うことも珍しくなく、1試合あたりの平均失点数も1点以下。バルセロナはこれまで攻守ともに圧倒的な強さを披露してきた。ただ、クラブが変革期を迎えている今、その影を完全に潜めてしまっている。

リーガ・エスパニョーラ第17節終了時点で6勝6分4敗と、1試合未消化ではあるものの、バルセロナは勝ち点を「24」までしか伸ばすことができず、8位に低迷している。特に、最近は先制しながらも勝ちきれない試合が多い。今月12日に行われた第17節オサスナ戦では、2度のリードを奪いながらも2-2のドロー。11月初旬の第13節セルタ戦に至っては、前半だけで3点もの差をつけながらも逃げ切ることができず、3-3で試合を終えていた。

かつてはゴールを奪った後も攻撃の手を一切緩めず、相手を完膚なきまで叩きのめす姿を見ることも少なくなかった。そのため、バルセロナに先制点を奪われるまでは奮闘するが、失点して以降はあっさり集中力を切らしてしまい、大量失点してしまう対戦相手たちも多かっただろう。
しかし、今季はどうだろうか。世代交代を進めている最中であることや負傷者の続出に悩まされていることもあるが、16試合で25得点(リーグ6位)19失点(同10位)。未来への希望はあるかもしれないが、今は攻守ともに極々平凡なチーム、強豪クラブとしては見劣る数字と言っていいかもしれない。2点ぐらいリードされても、今季のバルセロナならまだひっくり返せると思ってる相手も少なくないのではないか。その結果、今季はなかなか勝ちきれない試合も多く、バルセロナは危機的状況に陥っているのだ。

スペイン『as』によると、実際、長年チームを牽引してきたDFジェラール・ピケも勝利を逃したオサスナ戦後に「非常に困難な状況の中、僕たちは上手にプレイしたが、2-2で終えてしまった。彼らが戦略的なプレイやセットプレイが得意なのはわかっていたんだけどね。残念で仕方がない。長期的に見れば、このチームに才能と若さがあることがわかっているよ。でも、今の目標は短期的なものでなければならない。結果を求めて、勝って、勝って、勝ち続けなければならないんだ。僕らは今、危機的状況にある。勝利は急務だ」とコメント。勝ちきれない試合が多いチームの現状に危機感をつのらせてるようであった。

ピケは先日のバイエルン戦後(0-3で敗戦)にも「今はこのような状況だが、勝利を重ねていけば大幅に改善できるはずだ」と述べていたが、はたしてバルセロナは浮上のきっかけを掴み、輝きを取り戻すことができるのか。

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