本職のストライカーも悪くないが
今季も既に中盤戦に突入しており、冬の移籍市場まで残り1ヵ月を切っている。この時期になればマンチェスター・シティの周りではストライカー獲得の話で持ち切りとなるのだが、いかんせん具体的な話がない。本命はボルシア・ドルトムントのアーリング・ハーランドやフィオレンティーナのドゥシャン・ヴラホビッチとされているが、フェラン・トーレスのバルセロナ行き次第か。
このようにFWを獲得する可能性のあるシティだが、面白い選手の名前が候補に挙がっている。ライプツィヒのFWダニ・オルモだ。
バルセロナのアカデミーからクロアチアのディナモ・ザグレブへ渡った珍しい経歴を持つオルモ。その後トップチームへ昇格すると、ドイツのライプツィヒに引き抜かれている。スペイン代表でも活躍した経験もあり、将来を嘱望されている選手だ。英『Manchester Evening News』によればシティは以前から興味があったようで、トーレスの売却があれば動くことになるか。
両サイドのウイングにセンターフォワード、シャドーと前線のポジションであればどこでもこなすことができるユーティリティ性を持つ選手であり、スペイン代表では偽9番として起用されたこともある。ラ・ロハではオルモを中央に置く戦術がハマっており、4強入りを果たしたEURO2020でも何度か偽9番として使われている。スペイン代表監督であるルイス・エンリケの起用法から見て分かる通り賢い選手であり、動き出しで違いを生み出すことのできる選手だ。それでいて、ボールコントロール技術が高く、正確なミドルシュートを持っている。
シティに加わることになれば偽9番での起用が見られるだろう。ペップ・シティの前線は流動的であり、サイドでも中央でも生きるオルモであれば、どこに配置してもある程度の活躍は見込まれる。守備でも積極的なプレイヤーであり、重宝されることになるか。
オフシーズンに行われた欧州選手権、東京五輪に出場した影響からか大腿筋を損傷し、年内の公式戦欠場が見込まれているオルモ。試合勘に不安が残るものの、シティ以外にもバルセロナやリヴァプールが彼を狙っており、人気銘柄であることが分かる。偽9番を考えても、ベストなターゲットだといえるが、スペイン代表FWどこへ行くのだろうか。