1998年以来のW杯出場を目指すスコットランド 曲者たちを束ねる小さな司令塔

スコットランドを支えるギルモア photo/Getty Images

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世界各地でワールドカップ・カタール大会に向けた予選が行われており、ヨーロッパでも続々と本大会へ出場を決めた国が出てきている。しかし、ヨーロッパでは5カ国が集まったグループの中で1位もしくは、2位でのプレイオフでしか本大会への出場ルートはなく、険しい道のりとなっている。

そんな中、1998年以来のプレイオフ進出を決めたのがスコットランド代表だ。

W杯、EUROともに近年は出場できていなかったスコットランドだが、EURO2020では本戦に出場している。グループステージ敗退となったが、その大会で準優勝となったイングランド代表に引き分けるなど、存在感を残していた。

今回の代表ウィークではデンマーク代表と対戦したスコットランド。デンマークといえば直近の欧州選手権でベスト4に残った強豪であり、カタール大会での活躍も期待されている国だが、そのデンマーク相手に2-0と完封勝利を収めている。

大金星となったスコットランドだが、メンバーを見れば納得だ。リヴァプールのアンドリュー・ロバートソンを筆頭に、アーセナルのキーラン・ティアニー、リーズのリアム・クーパー、アストン・ヴィラのジョン・マッギン、この試合は怪我で出場していないがマンチェスター・ユナイテッドのスコット・マクトミネイと曲者揃いだ。

特に今季チェルシーからノリッジへローン移籍しているビリー・ギルモアの存在は大きい。クラブでは一定の出場機会を得られていない同選手だが、代表では中盤の底からゲームメイクを行うなど、欠かせない存在となっている。前線への飛び出しも果敢に行っており、序盤にはチェ・アダムスのビッグチャンスを演出している。170cmとサイズはない選手だが、身長差を感じさせないアグレッシブさで攻守に貢献している。

このように実力者が集まっている今のスコットランド代表。プレイオフにはイタリアやポルトガルのような強豪国も参加しており、彼らを凌ぐようなパフォーマンスに期待したい。

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