レイソルの攻撃を円滑にする“リンクマン” 高すぎる武藤雄樹の貢献度

柏加入以降も前線で気の利く働きを継続している武藤 photo/Getty Images

今季途中加入の頼れる男

柏レイソル加入後、まだゴールはない。しかし、ネルシーニョ監督の信頼を得てFW武藤雄樹が出場を続けているのは、その他の部分があまりに優秀だからだろう。浦和レッズ時代からオフ・ザ・ボールの動きに関しては周囲から高く評価されていた武藤だが、柏でも彼の良さは前線で存分に活きている。

そして、それは7日に行われた明治安田J1リーグ第35節のセレッソ大阪戦でも随所に見て取れた。この試合に2トップの一角としてスタメン出場を果たした武藤は、序盤から積極的にC大阪のビルドアップを阻害する効果的なプレスを敢行。前線からアグレッシブに相手ボールホルダーを捕まえにいくことで主導権を握った柏において、彼は非常に重要なタスクを担った。

加えて、本職の攻撃面でもこの試合の武藤は大きな存在感を放った。28分に小気味良いパスワークから抜け出して枠を捉えるシュートを放つと、63分にも味方のクリアしたロングボールを完璧な胸トラップで収めてチャンスを演出。そして、86分には相手守備陣に生じたわずかなスペースを見逃さず、抜け目のないランニングでMFマテウス・サヴィオの縦パスを引き出して決勝点の起点に。柏が攻撃を円滑に進めるうえで、武藤の貢献は随所に光っていたと言っていい。
決して数字には残らずとも、試合を見ている人間には伝わる武藤の高すぎる貢献度。常に前線で味方の動きに気を配り、最も効果的なスペースに走り込んでくれるアタッカーは、柏にとって唯一無二の存在だ。

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