ルカクとは違う道で生き残りへ? 逆境のヴェルナーが磨くべき“アシスト力”

ルカクの加入によって出場機会が減少しているヴェルナーだが…… photo/Getty Images

ルカクのライバルではなく“パートナー”へ

昨季加入時点で期待されていたこととは明らかに違う。しかし、今夏クラブが新たに自分と同じポジションの選手を補強したなかで、彼の生き残る道はこれしか残されていないのか。本職は“点取り屋”だが、チェルシーに所属するドイツ代表FWティモ・ヴェルナーはゴールを奪うことと別の道でチームに貢献する道を極めてもいいのかもしれない。

それは“アシスト力”だ。本来であればヴェルナーにはブンデスリーガ時代のような得点力を期待したいところだが、現時点で彼にそれを期待するのは酷な話だろう。データサイト『SofaScore』によると、加入初年度に同選手が記録した決定機逸はリーグで3番目に多い18回。勝負弱さはチェルシー移籍以降にたびたび各方面から指摘されていた。だが、それでも彼に良いところがないわけではない。味方のチャンスを演出するという能力にはキラリと光るものがある。

それは現地時間19日に行われたプレミア第5節のトッテナム戦でも垣間見えた。この試合に70分から途中出場を果たしたヴェルナーは、後半ATに右サイドからの巧みなラストパスでDFアントニオ・リュディガーの得点をアシスト。一見シンプルなようで、空いたスペースを利用しようとしたリュディガーの動きをよく見ながら最高のタイミングで入れたマイナスのクロスだった。ストライカーとしては77分にまたも決定機を逸してしまったヴェルナーだが、チャンスメイカーとしては最高級の働きを見せたと言っていい。
同じポジションのルカクの加入によって状況が厳しくなっていたヴェルナーだが、なにもベルギー代表FWと同じ土俵で勝負する必要はない。むしろ、生き残りを目指すのであれば彼と共存する道を選ぶべきか。新たな“アシストマシーン”誕生となれば、チェルシーの攻撃はさらに恐ろしいものとなるはずだ。

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