バレッラには負けられない インテルで“小柄な司令塔”が覚醒の予感

2021-22シーズン、インテルでの飛躍に期待がかかるセンシ photo/Getty Images

バレッラと同期入団の男が躍動

2021-22シーズン、インテルで最も注目されている選手の一人としてイタリア代表MFニコロ・バレッラ(24)は挙げることができるだろう。昨季はネッラズーリのスクデット獲得に貢献し、今夏開催されたEURO2020ではアッズーリを優勝へと導く原動力に。その評価は一気に上昇しているだけに、注目度はかなり高いはずだ。

しかし、今季のインテルではそんなバレッラと同期入団の中盤戦士も、MF陣の一角として存在感を放つかもしれない。その選手とはMFステファノ・センシ(26)だ。

2019年夏の移籍市場にて、バレッラと時を同じくしてサッスオーロからインテルへと加入したセンシ。移籍当初はバレッラにも劣らぬ評価を得ていたと言っていいが、それから2年間で彼とバレッラの間には大きな差が生じることとなってしまった。備えている素質は確かなのだが、センシは怪我の影響で定位置奪取に苦労。まったく試合に絡めなかったわけではないものの、アントニオ・コンテ政権下では実力を存分に発揮することができなかった。
だが、現地時間21日に行われた2021-22シーズンの開幕節ジェノア戦で、センシはこれまでと一味違う姿を見せてくれた。シモーネ・インザーギ体制の公式戦1発目となったこの試合に先発出場を果たした同選手は、攻撃的MFとして大いに躍動。バレッラやハカン・チャルハノールと巧みにポジションを入れ替えながら、身長168cmの小柄な司令塔は最前線に入ったFWエディン・ジェコをサポートした。何度かボールが足につかないシーンも見受けられたが、69分間のプレイで自身の魅力は十分にアピールできたと言っていい。

怪我さえなければ、センシは間違いなく重要な戦力。このジェノア戦を見て、改めてそう感じた人も少なくないのではないだろうか。あとはどこまで継続してこのパフォーマンスを披露できるか。2021–22シーズン、インテルの中盤でまた楽しみな才能が本格的に開花するかもしれない。

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