完全攻略されたリーズ マンツーマンの致命的な弱点とは

開幕から5失点は少し苦しいか photo/Getty Images

修正したいが……

先日、指揮官であるマルセロ・ビエルサとの契約延長を発表したリーズ・ユナイテッド。昨季は17季ぶりにプレミアに復帰しており、更には9位でのフィニッシュと充実した成績を残している。しかし、ここまでの補強はバルセロナからDFジュニオール・フィルポとヴォレレンガからGKクリストファー・クラーソンのみとなっており、ハフィーニャ、ロドリゴと次々と実力者を補強した昨季よりは寂しいか。

そんなリーズは開幕戦でマンチェスター・ユナイテッドと対戦。昨季は6失点での大敗と苦汁をなめさせられており、リベンジしたい相手だった。しかし、後半に守備が崩壊し、ブルーノ・フェルナンデスにハットトリックを許すなど、1-5での敗戦となってしまった。

ルーク・アイリングのスーパーゴールで追い付いた際は逆転もあるかと思われたが、マンUの厚みのある攻撃を防ぎきれなかった。

特に気になったのは[4-1-4-1]でアンカーを務めるロビン・コッホの左右のスペースだ。マンツーマンディフェンスを信条とするリーズはそれぞれ切り替えの早い守備で中盤のフィルターを機能させているが、この試合ではワンタッチで相手を剥がすことのできるブルーノ・フェルナンデスや、サイドバックの位置からオーバーラップし、攻撃で違いを作れるルーク・ショーといった選手にマンマークを剥がされていた。

その影響からセンターバックの前のスペースが空いてしまい、フェルナンデスやポール・ポグバに自由に使われ、5失点での敗戦となった。特に試合中での修正も見られなかったのは気になる点だ。普段であればアンカーを務めるカルヴィン・フィリップスがベンチとなっており、彼がいれば失点は防げたかもしれないが、策を講じなければ今後も同じ形から失点を喫することになる。

昨季は昇格組ながら9位でフィニッシュし、チームの格を上げたリーズ。戦力的に降格は無いと考えられるが、このままでは上位進出は厳しいか。

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