[MIXゾーン]レイソル大逆襲のキーマンに? “高さと巧さ”を兼ね備えるビッグマン

ペドロ・ハウルという駒を手に入れたことで、柏の逆襲劇は始まるか(写真はイメージ) photo/Getty Images

湘南戦における大逆転劇の原動力

いったい、いつになったらこの長いトンネルから抜け出すことができるのか。今季J1でなかなか調子の上がらなかった柏レイソルに対して、そんなことを思っていたファンは多かったことだろう。しかし、太陽王の悩める時間はもう終わるのか。27日に行われたJ1・第20節の湘南ベルマーレ戦にて、柏は脅威の粘りで第11節以来となる白星を手にしている。

前節までの停滞した雰囲気は、この試合の前半戦まで確かにあった。18分に湘南に先制を許し、ハーフタイム突入時のスコアは0-1。チーム全体の動きもそこまで良いとは言えず、どこか重苦しい印象はあったといっていい。

しかし、後半戦のレイソルはそんな序盤の雰囲気を振り払うことに成功した。ネルシーニョ監督はハーフタイム明けに大胆な3枚替えを敢行すると、その采配が見事に的中。交代した入ったDF北爪健吾やMF神谷優太、MF三原雅俊は随所で重要な役割をこなし、チームの潤滑油として機能することに。一度追いついた後に再度突き放される時間もあったが、最終的に柏は怒涛の後半AT3連発で4-2の勝利を掴むこととなった。

そんな、途中投入選手の躍動が光った柏。とはいえ、この試合で最もインパクトを残したのは最前線で存在感を放ったFWペドロ・ハウルだろう。前半から192cmの長身を活かしたポストプレイに加え、足元のテクニックも水準以上のものを備えていることが窺えた同選手。重苦しい雰囲気が漂っていた試合序盤も、彼のところにはチャンスの匂いが漂っていたといっていい。

そして、そんなP・ハウルのクオリティが最も活きたのが大逆転劇を演じた後半ATだ。大南拓磨決めた同点ゴール、そしてクリスティアーノが決めた逆転ゴールは、いずれも彼が味方のロングボールをヘディングで繋いだところから生まれたものだった。加えて、大逆転の興奮冷めやらぬ90+12分には湘南にトドメを刺すダメ押し弾も自ら決めた。後半立ち上がりに沈めたPKも含めて、このブラジル人FWは2ゴール1アシストの活躍で柏に勝利をもたらす原動力に。試合後にはDF大南拓磨も「キープ力であったり足元の上手さはありますし、やっぱりデカくて目立つので起点になってくれたりというところですごく助かりました」とそのプレイぶりを称えている。

また、単純な攻撃性能だけでなく、チームの連動性を生み出す存在としてもP・ハウルは機能。体格は大柄だが、精力的なプレスやサイドに流れて味方にスペースを提供する動きでも印象的な部分は見てとれた。ネルシーニョ監督も、そういった献身性は大きく評価しているようだ。

「試合前、ハウルと瀬川(祐輔)には前線で2列目からのボールを引き出してほしいと伝えました。スペースを見つける、もしくはスペースを空けるということを意識しながらポジションを取り続けてほしいとも言っていました。彼らが前線でそういったタスクをこなすことで、前半はドッジやサチ(戸嶋祥郎)、後半は三原(雅俊)やユウタ(神谷優太)といった2列目の選手が、うまくそこに入ってこれるようにと。ここ最近は最終ラインが重い試合が多かったのですが、そういった点では特に後半、前線で彼がしっかりとボールを収めてタメを作ってくれたので、今日は最終ラインがより高い位置でライン間をコンパクトに保つことができました」

苦しい時間を過ごしていたレイソルにとって、まさに“救世主”と呼べる存在となりそうなP・ハウル。高さと足元の上手さを兼ね備え、チームのために走り続けることも厭わないブラジル人FWは、オルンガの穴を埋める存在としてここから大車輪の活躍を披露してくれそうだ。

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