関根貴大のトップ下起用の意図とは 進化を続ける浦和レッズは新たな武器を模索中?

中央でのプレイとなった関根(写真は札幌戦) photo/Getty Images

関根や汰木をトップ下で起用する

YBCルヴァンカップでヴィッセル神戸と対戦した浦和レッズ。今試合のスタメン選ばれたFWは興梠慎三とMF登録で主に右サイドを務める関根貴大だった。サイドを切り裂く浦和のドリブラーがまさかのFW起用となった。

関根は試合中に興梠と縦に並ぶ形で神戸守備陣に襲いかかった。しかし主にサイドでプレイしている関根はなかなか試合に絡めず、決定機までつくることができない。最終的に自身がゴールに関与するシーンはつくれなかったが、前半ロスタイムには関根のサイドチェンジから同点ゴールを生んだ。

今季は主に右サイドハーフを務める関根。リカルド・ロドリゲス監督がJリーグでスタメンを選出するときにトップ下を務めるのは、小泉佳穂のようなパスセンスに長けている選手や武藤雄樹のような献身的な動き出しができる選手だ。スピードや献身的に動き回れる関根に対して、武藤のようにフリーランニングを行わせてチャンスを作るなどの意図が見られた。
現に武藤や小泉といった選手たちは替えの利かないプレイヤーだ。小泉は浦和の攻撃において最重要人物になっており、17試合中16試合でスタメン出場を果たしている。武藤も彼の動き出しや数字にならないプレイからゴールが生まれており、他の選手が持っていないセンスをチームで発揮している。彼らのような選択肢を増やす一手と考えているかもしれない。

J1第17節の名古屋グランパス戦でも後半途中から汰木康也をトップ下で起用し、キャスパー・ユンカーと縦に並べるなど試行錯誤しており、ドリブラーを中央で起用する形は今後も見られるかもしれない。Jリーグの中断期間を経て戦略家のリカルド・ロドリゲスが率いる浦和は、また1つ武器を手に入れることができるのだろうか。

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