バルサが繰り返す右SB補強の歴史 アウベスの成功体験は捨てるべき?

バルサに多くのタイトルをもたらした photo/Getty Images

エメルソンが加入の報道も

来季のバルセロナでは、ベティスと共同で保有権を持っているDFエメルソンがバルサでの最初のシーズンを過ごすかもしれない。エメルソンの加入は、世代交代を図る来季のバルセロナにおいて、右SBの大きな補強となることだろう。

バルセロナで史上最高の右SBを挙げるのであれば、2008-09シーズンから8年間所属したダニエウ・アウベスだろう。セビージャから加入初年度で、クラブの6冠達成に貢献。右ウィングを務めていたリオネル・メッシとのコンビネーションは抜群で、“世界最強の右サイド”と称された。

アウベスは2016-17シーズンからユヴェントスへ移籍。その後のバルサは、何度も右SBの獲得を繰り返すことになるが、加入した選手に対してアウベスのような活躍を期待してしまい、どこか彼の影を追いかけているようなところがあった。アウベスが退団する1年前には、彼の後釜としてアレイクス・ビダルをセビージャから獲得。補強禁止処分の影響もあり加入から半年後に初出場となった。3年間でリーガ・エスパニョーラ33試合出場にとどまり、セビージャへ放出となった。

また2017年には、ベンフィカからネウソン・セメドが加入。攻撃力に定評のある右SBはアウベスのような活躍を期待される。一時期はレギュラーをつかみかけたが、2020年にウォルバーハンプトンへ移籍となった。ベルギーで活躍していたセネガル代表SBのムサ・ワゲも獲得したものの、トップチームで出場機会を得られていない。

アウベスの幻想を追いかけた結果、次から次へと右SBを獲得して失敗の各印を押してきた。スペインメディア『SPORT』によれば、その総額は9,300万ユーロ(約125億円)にも及ぶと言われている。

現在のバルセロナで期待されている右SBがセルジーニョ・デストだ。アヤックスから加入したDFは右SBと、後半は右WBで今季リーガで30試合に出場。若さからのミスもあるものの、今後の成長に期待がかかる。

一方のアウベスは母国サンパウロで10番を背負い現在も活躍中。久々にブラジル代表に選ばれるなどトップレベルでのプレイを続けている。そのような選手がすぐ出てくることのほうが難しいだろう。一度成功体験を経験してしまうと、それを求め続けてしまうことがある。バルセロナはアウベスの幻想を拭ってから、右SBの育成に取り組むべきだろう。

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