デュエル勝利数1位、股抜き回数1位の記録も 日本人はブンデスで“主役”だ 

シュツットガルトの中盤を支配する遠藤 photo/Getty Images

今季はドイツの地から日本人が魅せた

今後の日本代表を引っ張っていく存在となるのだろうか。今季はドイツの地で日本人選手が大暴れしてくれた。

攻撃面ではアルミニア・ビーレフェルトMF堂安律、フランクフルトMF鎌田大地の2人だ。堂安はオランダのPSVで屈辱を味わったが、移籍したアルミニア・ビーレフェルトでは持ち前のボディバランスを活かして活躍。チームの攻撃を引っ張る存在となり、ブンデスリーガ公式はアルミニア・ビーレフェルトが残留できた場合は堂安のおかげと伝えている。また、股抜きドリブルを決めた回数も14回でリーグトップだという。

鎌田は上位争いに顔を出すフランクフルトにとって貴重なチャンスメイカーとなり、『Transfermarkt』の集計では今季リーグ戦のアシスト数が14に達している。2011-12シーズンには香川真司がドルトムントの一員としてリーグ戦12アシストを記録しているが、鎌田はそれを超えたことになる。ブンデスリーガでプレイする日本人選手では香川以来となるインパクトと言っても大袈裟ではない。
守備面ではシュツットガルトMF遠藤航だ。今季序盤にリーグ戦でのデュエル勝利数1位に立った際は一時的なものと思われたが、遠藤はその後もデュエルモンスターとして中盤を制圧。終盤を迎えた今もデュエル勝利数は447回でブンデスリーガ1位となっている。ここまでパワフルな働きを見せる日本人選手も珍しい。遠藤の登場で日本人選手のイメージは変わったのではないか。

鎌田も圧巻の活躍を披露 photo/Getty Images

この経験を代表へ持ち込んでほしい

ブンデスリーガ公式は3人を今季の年間ベストイレブンのMF部門にノミネートしており、それも納得できる大車輪の働きだった。かつて日本人選手は欧州リーグで便利屋的存在として起用されることも多かったが、この3人は完全にチームの主役だ。この経験を代表に持ち込んでほしいところで、今後の代表でもこの3人は主役になっていくだろう。

そして忘れてはならないのが2部で戦うハノーファー所属MF原口元気だ。2部ということもあって注目される機会は限られているが、今季は2部リーグで9得点を記録。2013年には浦和レッズの一員としてJリーグで11得点を記録したが、海外でのプレイにおいては今季の数字がキャリアハイだ。1部でも十分に通用するはずで、29歳になった今も原口は伸びている。

来季もブンデスリーガ組にはフル稼働してほしいところで、香川以来となるブンデスリーガ制覇も見てみたい。最も近い位置にいるのは鎌田だが、香川をも超えるインパクトを残す選手は出てくるのか。今後も日本人選手とブンデスリーガは特別な関係を築いていくことだろう。

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