決勝に勝ち上がった2年と似ている? CL4強チェルシーの、あるジンクスとは

今季途中から就任したトゥヘル監督 photo/Getty Images

2007-08と2011-12シーズンで決勝に進出

サッカー界には数多くのジンクスというものが存在する。今季のチェルシーも、あるジンクス通りにUEFAチャンピオンズリーグを勝ち抜いている。レアル・マドリードとの準決勝を控えるチェルシーだが、ジンクス通りに行けば再び決勝に進むことになるだろう。

チェルシーは過去に2度CL決勝を戦い、1勝1敗という成績をあげている。決勝に勝ち上がったシーズンは、2007-08シーズンと2011-12シーズンだ。どちらのシーズンも、振り返ると共通していることが1つだけあるのだ。

2007-08シーズンはプレミアリーグ3連覇を逃して迎えたシーズンだった。ジョゼ・モウリーニョ体制4年目となったが、オーナーのロマン・アブラモビッチ氏との確執などで途中退任。アヴラム・グラント氏が続投して、CL決勝へと勝ち進むものの、マンチェスター・ユナイテッドにPK戦の末に敗れている。
2011-12シーズンは、前年にポルトで3冠を達成したアンドレ・ビラス・ボアス氏を監督に招聘するものの低迷する。結果を残せないまま3月に途中解任となり、ロベルト・ディ・マッテオ氏が就任すると、CLで決勝へ進出。バイエルンと対戦し、PK戦までもつれながら勝利してクラブ初のビッグイヤーを掲げた。

そして今季、チェルシーはフランク・ランパード体制で開幕を迎えるものの、結果を残せず途中で解任。現在のトーマス・トゥヘル監督が就任し、CLでベスト4まで勝ち抜いている。前例からすれば監督交代をした年はCL決勝へと進むジンクスがチェルシーにはあるのだ。ジンクス通りに行けば、チェルシーが決勝に勝ち抜き、決勝ではPK決着となるかもしれない。

ただ一度だけ例外がある。それが2008-09シーズンだ。フェリペ・スコラーリ体制で開幕に臨むも、途中解任となりフース・ヒディンク氏が暫定監督となったこのシーズン。ベスト4でバルセロナと対戦するものの、アンドレス・イニエスタに終了間際のゴールで敗れている。バルセロナの奇跡的な勝ち上がりとともに審判へ多くの物議を醸した試合でもあったため、記憶に残っている人も多いのではないか。

あくまでもジンクスであるため、過度な期待は禁物だ。ただ決勝へ上がった2年と今シーズンは状況が似ている。他クラブでも監督交代から勢いに乗り、勝ちを積み上げるパターンは少なくない。ただCL決勝まで勝ち上がるケースは多くはないだろう。スペイン勢との対戦のため、バルセロナとの対戦の記憶も思い出されるが、今季はどんな結末が待っているのか。

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