レドナップ氏は残留を予想
トッテナムのエースにステップアップは必要か。昨今、同クラブに所属するイングランド代表FWハリー・ケイン(27)に関して、このようなことが話題となることも少なくない。本人の実力はトップクラスだが、タイトルとはなかなか縁がないスパーズでワールドクラスと認知されるのは難しい。そんな意見はSNS上でも散見される。
「まだトッテナムとの契約は残っているが、ケインはクラブに対して言いたいことがたくさんあるだろう。彼が大きな栄光を掴むためには、今夏移籍しなければならないと思う」
元マンチェスター・ユナイテッドのロイ・キーン氏も、ケインのキャリア形成については先日このように発言している。近頃はマンチェスター・シティやマンチェスター・ユナイテッドといったクラブへ移籍するのではという噂も流れるケイン。やはり、彼はそろそろ活躍の場を移したほうがいいのか。
しかし、トッテナムに残留するのも決して悪い選択肢とは言えないだろう。つい先日、成績不振を理由にジョゼ・モウリーニョ監督を解任した同クラブだが、今季は一時的に首位に立った時期もあった。地力が不足しているわけではないだけに、まだスパーズにかけてみるのもアリだ。かつてトッテナムを指揮したハリー・レドナップ氏も、ケインは今夏も残留するだろうと次のように語る。
「ケインは残留すると思うよ。本人の意思もあるだろうが、世界で通用するレベルのFWをトッテナムが売るわけはないと思う。ユナイテッドやシティ、リヴァプールのようなが彼を欲しがっているみたいだが、彼にとってトッテナムの環境は最高だ。通い慣れたトレーニング施設に、真新しいスタジアム。それに、スパーズでリーグタイトルに挑戦することは一種のモチベーションになっているはずだ。優勝するのが簡単なクラブへ移籍しても、達成感は得られないだろうからね。加えて、ライバルクラブに移籍するのも彼が望む選択ではないと感じるよ。だから、ケインはスパーズに留まると私は考えている」(英『Daily Mirror』より)
現時点では、今夏のEURO2020終了後に自身の去就について決断を下すとの報道もなされているケイン。今年7月で28歳を迎えるだけに、判断は慎重にということなのだろう。はたして、プレミア最高級のストライカーは夏の移籍市場でどのような意思を示すこととなるのか。その選択は今後のキャリアにおいて非常に重要な意味を持つこととなるはずだ。