45分間で“6回”も空中戦に勝利する18歳DF ウパメカノの相棒候補も怪物級

マインツ戦で印象的なパフォーマンスを披露したクアッシ photo/Getty Images

絶対王者の未来を担う18歳DF

はたして、2021-22シーズンにバイエルン・ミュンヘンのセンターバックはどのような構成となるのだろうか。今季限りでジェローム・ボアテングとダビド・アラバが退団し、夏のマーケットにおけるニクラス・ズーレの移籍も噂されている同クラブ。これまで最終ラインを支えてきた男たちが一気に抜ける可能性が出てきており、来季のスカッドにおいて守備陣がどういった編成となるのかには注目が集まっている。

そのなかで最も期待されるのは、RBライプツィヒからの獲得が決定しているDFダヨ・ウパメカノ(22)だろう。“現世界最高の若手CB”なんて呼び声も高い彼が守備陣の中心。そう捉えている人は多いはずだ。しかし、すでにチームで存在感を放ち始めている18歳のことも忘れてはいけない。ウパメカノも怪物級のCBといえるが、昨夏パリ・サンジェルマンからやってきたDFタンギー・クアッシも近頃はその巨大な才能の片鱗を見せつけている。

今季は怪我の影響もあって、まだリーグ戦5試合の出場にとどまっているクアッシ。しかし、現地時間24日に行われたブンデス第31節のマインツ戦にて、同選手は途中出場から圧巻のパフォーマンスを披露した。2点ビハインドで迎えた後半開始から出場したクアッシは、持ち前のフィジカルの強さを活かしてマインツ攻撃陣を撃退。チーム全体のパフォーマンスは良くなかったが、そのなかでも同選手はひとり気を吐いていたと言っていい。チームを勝利に導くことはできなかったものの、彼のポテンシャルの高さが見る者を魅了したのは間違いない。
そんなクアッシだが、このマインツ戦で特に素晴らしかったのはエアバトルにおける強さ。データサイト『WhoScored.com』によると、同選手はたった45分間のプレイで両軍中トップとなる6回もの空中戦勝利数を記録している。勝率も100%だったというのだから、いかにクアッシがエアバトルで支配的な存在だったかは窺い知ることができるだろう。187cmのフィジカル自慢という触れ込みが伊達ではないということを、クアッシはそのプレイで証明してみせた。

ウパメカノへの期待感は高まるが、その相棒候補ものびのびと成長しているバイエルン。今夏は主力DFの流出が心配されるも、それは単なる世代交代の過程に過ぎないのか。ドイツの絶対王者は、来季も磐石の体制でリーグ制覇を狙うことになりそうだ。

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