森保ジャパンに提案したい“新オプション” 柴崎岳のコンバートはアリか

これまではボランチとして日本代表を支えてきた柴崎だが…… photo/Getty Images

トップ下を任せてみるのは面白い

森保ジャパンの発足以降、中盤のゲームメイカーとして絶対的な存在となっていたのがMF柴崎岳だ。広い視野と類稀なるパスセンスを武器として、前線のアタッカーたちを巧みに操っていた同選手。しかし、今年3月の代表ウィークで、そんな柴崎の日本代表における地位を脅かすボランチが現れた。

その選手とは、ポルトガルのサンタ・クララでプレイするMF守田英正。昨季J1を圧倒的な強さで制した川崎フロンターレの中盤を司っていた男は、3月の韓国戦とモンゴル戦で見事なパフォーマンスを披露してみせた。持ち前の高いパス精度はもちろんのこと、守田はディフェンスの局面でも献身的な働きを披露。MF遠藤航の相棒として、彼のパフォーマンスは十分に合格点と言える出来だった。

このまま守田が活躍を続けることとなれば、柴崎の立場は危うい。最悪、このまま日本代表からフェードアウトしてしまう可能性も否定できない。3月の2試合を見て、そう感じた人は多かったことだろう。だが、仮にボランチのポジションを奪われたとしても、柴崎には別の道で生き残る方法が残されているのかもしない。
その別の道とは、ボランチより前のポジションにおけるプレイだ。日本代表における柴崎は中盤の深い位置から試合を組み立てる選手というイメージが強いものの、今季所属するレガネスではトップ下やサイドハーフなど、比較的高い位置で起用されることも多くなっている。

加えて、そのプレイぶりは悪くなく、この位置を経験し始めて中盤からの飛び出しは増えた印象だ。現地時間25日に行われたリーグ戦第34節のアルコンコン戦でも、果敢なオーバーラップから得点を記録。パスの受け手としても機能するだけの能力は、レガネスで示していると言っていいだろう。

日本代表におけるトップ下のポジション争いは、もしかするとボランチ以上に激しいかもしれない。しかし、パスの出し手としても受け手としても機能するようになった柴崎を、このポジションで試してみるのはアリか。森保ジャパンに提案したい柴崎のコンバート。28歳のテクニシャンは活躍の場を移すことで、もう一段階上のレベルへ到達する可能性を秘めている。

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