アーセナルがCL首位を走るなか、U-19の成績がひどい!? UEFAユースリーグでたった1勝の33位、しかし事情があるとメルテザッカー

アーセナルのアカデミーで後進の指導に当たっているメルテザッカー Photo/Getty Images

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チームの完成度より個々の力が優先されるユース年代

UEFAユースリーグはクラブチームによる19歳以下の大陸選手権であり、いわばチャンピオンズリーグのジュニア版だが、現在はCLやELと同じリーグフェーズ制が採用されている。全36チームで1つのリーグを戦っており、ビッグクラブのユースチームは軒並み同大会に参加している。

現在首位はチェルシーU-19、2位はベンフィカU-19、3位はクラブ・ブルージュU-19となっているが、不調のクラブもある。ユヴェントスU-19は26位、バイエルン・ミュンヘンU-19は27位、そしてシニアチームがCL首位を走るなか、アーセナルU-19は33位と低迷している。

リーグフェーズ1勝5敗と、結果を出せていないアーセナルU-19。アーセナルのアカデミー監督のペア・メルテザッカーは結果に失望したかと問われ、これには理由があると語った。『THE Sun』が伝えている。
「(失望したかと問われ)それはそうだが、その背景には事情がある。我々はこの競争が好きだ。それが第一だ。なぜなら、ヨーロッパでの競争がどんなものかを知るために特別なものを与えてくれるからだ。ヨーロッパの選手たちは、試合の重要な瞬間に的確に反応してくれる。セットプレイ、デュエル、トランジション……。それは我々の味方であり、選手たちがそれを経験することは素晴らしいことだ。才能ある選手たちはどこにでもいるから、彼らと競争しなければならない」

「私たちはU-18やU-21をU-19と混ぜ合わせるが、ヨーロッパでは各年齢層で互いにプレイすることに慣れている。我々はU-19チームとして一緒に練習することはない。そういう状況ではあるが、これは私たちにとって課題であり、改善に努めているよ。素晴らしい大会だからね」

近年、下部組織から素晴らしい才能を輩出しているアーセナルがこの順位というのは少々意外だが、アーセナルではU-19世代だけで練習を行うことはないとメルテザッカーは語った。15歳のMFマックス・ダウマン、16歳のDFマーリ・サルモン、17歳のFWアンドレ・ハリマン・アヌースなどは19歳以下のチームではレギュラー格だが、今季はトップチームのデビューを果たし、トップチームとともに練習を行うこともあるようだ。

育成年代ではチームとしての完成度よりも、個々の才能を伸ばすことに重点が置かれると、フランクフルトでU-21の指導に当たっている長谷部誠も語っていたことがある。結果度外視というわけではないのだろうが、大会の戦績よりも優先するものがあるということだろう。アーセナルでも大会の戦績よりも、より大局を見据えた育成がなされているということのようだ。

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