必殺仕事人の天野純 投入後10分でのアシストに見る突出した才能

反撃の狼煙を挙げた天野 photo/Getty Images

ワンプレイで魅了するレフティー

16日に行われた明治安田生命J1リーグ第10節、横浜F・マリノス対コンサドーレ札幌の一戦は3-1でマリノスが3月の浦和レッズ戦以来となる複数得点で勝利を挙げた。

スコアだけを見れば3得点での快勝だが、マリノスは試合を通じて後方と前線での繋ぎの部分で不安定さが見られた。これはコンサドーレのマンツーマンディフェンスが影響していると言える。前線での攻撃の起点がマルコス・ジュニオールに依存しているため、激しいプレスに遭ってしまい、簡単には前を向かせてもらえなかった。これは今後の課題になりそうだ。

そこで後半、マルコスの代わりを務めたのが天野純だ。残り20分と短い時間ではあったものの、敵陣での相手選手間で受けるうまい位置取りから高精度の左足でチャンスを創出。終盤ということもあり、コンサドーレ側の選手の足が止まっていたことも一つの要因ではあるが、終盤でのジョーカー的な起用は当たっていたと考えられる。

そして、後半35分反撃の狼煙を挙げることになる同点弾をアシストしたのも天野だ。中盤での組み立てから3人目の動きとして走り出していた天野にボールが渡ると、右サイドの敵陣中央で荒野拓馬をかわす素晴らしいターンで前を向く。DFとMFの間、いわゆるバイタルエリアでフリーになった天野は相手の不意を突く、左足でのアウトサイドキックでクロスを供給。オナイウ阿道が合わせ逆転への口火を切った。

前を向いた右サイドでの場面では荒野の早いチェックがあり、普通は後ろ向きでボールを受けることになるが、天野は更に上を見ていた。そして、アウトサイドでのクロスだ。あれはディフェンス陣としては不意を突かれたに違いない。あの場面でディフェンスが想定するのは左足でのシュートか、右足でのクロスになる。シュートであれば、この試合当たっていた菅野考憲に止められる可能性がある。右足でのクロスとなればワンテンポ遅れてしまうため、ディフェンスに対応されてしまう。だからこそ、アウトサイドでクロスを入れて得点に結び付けた天野のプレイは一つ突出していたと言える。

得点後は少し消えてしまっていた天野だが、ベルギーへ渡った才能は本物だったようだ。今後も彼の活躍でマリノスが上位へ進む姿に期待したい。

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