再起の陰に“愛娘”の存在あり インテル退団が噂されたシュクリニアルの復活劇

再び欠かせない存在となっているシュクリニアル photo/Getty Images

娘の誕生でモチベがアップ

背負うモノや守るモノができれば、人はより強くなれるはずだ。それは日頃から厳しい鍛錬を積んでいるプロのサッカー選手といえども変わらない。インテルに所属するスロバキア代表DFミラン・シュクリニアルもそのひとりのようだ。

現在26歳のシュクリニアルは、2016-17シーズンにサンプドリアで脚光を浴び、2017年夏にイタリアの名門インテルへ移籍。広い守備範囲や対人能力などを武器に加入初年度から守備の要として活躍すると、バルセロナやマンチェスター・ユナイテッドといったイタリア国外のビッグクラブも一目置く存在となった。しかし、昨季は公式戦42試合に出場するも、慣れない3バックで思うようなパフォーマンスを披露することが出来ないことが多々あり、リーグ戦の中断明け後はスタメンを外される場面も。こういった状況もあってか、昨夏の移籍市場では「アントニオ・コンテ監督の放出候補」と取り上げられるなど、移籍の噂が絶えなかった。

そんな中で、最終的に愛するチームに残留することを決断したシュクリニアル。インテルで4年目のシーズンを迎えたが、開幕戦で出番がなかったり、10月後半に新型コロナウイルスに感染したりと、苦しい状況は続いていった。しかし、新型コロナウイルス感染による離脱から復帰を果たした11月以降は何かが吹っ切れたのか、徐々に本来の輝きを取り戻していき、不動のCBへ返り咲いて見せたのだ。
最近の試合では、クリア数やインターセプト数といった守備面のデータでチームのトップの数字を叩き出す試合も多い。首位を走るインテルに再び必要不可欠な存在となっているシュクリニアルだが、いったい昨年10月ごろに何が起こったのか。伊『calciomercato.com』など複数のメディアによると、当時のことについて次のように語っていた。

「(昨年10月に)僕に娘が誕生したことで、モチベーションが高まったんだ。再びスタメンの座を得ることができたし、これを維持していきたいね」

どうやらパパとしての責任が、シュクリニアルをもう一度奮い立たせたようだ。やはり背負うモノや守るモノができた人間は強い。シュクリニアルはインテルを11年ぶりのリーグ制覇へと導き、愛する娘にスクデットを見せることができるのか。シュクリニアル・パパの今後の活躍に注目だ。

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