進撃の中堅クラブにリーグ最高級のエアバトラー 中盤で輝く“空中戦の鬼”

エアバトルでの強さを活かし、今季ヘディングで3得点を挙げているソウチェク photo/Getty Images

フェライニを彷彿とさせるMF

今季プレミアリーグのトップ4争いが面白くなってきた。シーズンも残り10試合を切ってきたなかで、来季チャンピオンズリーグ出場権争いに少し意外な伏兵が食らいついている。デイビッド・モイーズ監督率いるウェストハムだ。

昨季はプレミアの戦いを16位で終えたこともあり、開幕前に彼らがここまでの奮闘を見せると予想していた人は少なかったことだろう。しかし、彼らはモイーズ監督の下で高さとパワーを前面に押し出し、見事に群雄割拠のプレミアを戦い抜いている。

ここまで27試合を消化し、チーム全体の空中戦勝数はここまでリーグ3位の546回(勝率52.7%)。バーンリー(1262回中653回勝利/勝率51.7%)やシェフィールド・ユナイテッド(1203回中580回勝利/勝率48.2%)の方が勝利数自体は多いものの、勝率ではウェストハムが上回る。この数字からも、今季の彼らが何を強みにしてこれほどの戦いぶりを披露しているのかは見て取ることができるだろう。
そんなウェストハムの空中戦における強さを象徴するのが、チェコ代表MFトマシュ・ソウチェクだ。同選手はチームまで今季ここまでにこなしたプレミア全27試合にフル出場しており、そのなかでリーグトップとなる155回もの空中戦勝利を記録している。勝率も60.08%とハイレベルで、192cmのサイズを誇る中盤戦士はMFデクラン・ライスらとともに間違いなく快進撃を披露するウェストハムの中心的存在となっている。

かつてモイーズ監督に重宝された長身のMFといえば、エヴァートンやマンチェスター・ユナイテッドでも活躍したマルアン・フェライニを思い出す人が多いかもしれない。しかし、これからは彼もそのフェライニに匹敵するような“モイーズ仕込みのエアバトラー”として名を馳せていくのだろうか。快進撃を披露するウェストハムの中盤で輝く“空中戦の鬼”には今後も注目し続けたいところだ。

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