夏にストライカー補強は必要ない チェルシーは23歳FWを信じるべし

チェルシーはエイブラハムを信じて育てていくべきか photo/Getty Images

いずれはレヴァ&ベンゼマ級に?

2020-21シーズン開幕前、実に4500万ポンド(約60億円)もの移籍金を投じてRBライプツィヒからドイツ代表FWティモ・ヴェルナー(24)を獲得したチェルシー。これでストライカーのポジションはしばらく安泰。今後数年間はセンターフォワードのポジションには悩まされずに済むと考えていた人も多かったことだろう。

しかし、現時点でヴェルナーがその期待に応えられているとは言い難い。決して戦力になっていないわけではないものの、ここまでプレミアリーグ25試合に出場して5ゴールという数字が物足りないのは間違いない。

そんなヴェルナーの状況を受けて、チェルシーは今夏ドルトムントに所属するノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(20)の獲得に向けて動き出しているとされる。同選手は今季ブンデスリーガでここまで17得点を挙げている決定力抜群のストライカー。年齢もまだ20歳と若いだけに、ブルーズにとってはうってつけの存在と言えるだろう。

とはいえ、チェルシーが焦る必要はまだないのかもしれない。彼らのスカッドには、すでに将来有望な若き点取り屋がいることを忘れてはいけない。昨季ブレイクを果たしたイングランド代表FWタミー・エイブラハムだ。現時点で彼がハーランド級の輝きを放てているかと言われれば、そうではない。だが、わざわざハーランドの獲得に大金を投じてまで、彼の椅子を奪う必要があるのか。そう感じる人は決して少なくないはずだ。

データアナリティクスの観点からも、エイブラハムの優秀さは見て取れる。今季はリーグ戦20試合で6ゴールを挙げている同選手。一見微妙な数字のようにも思えるが、データサイト『understat.com』によると、2020-21シーズンの彼に対するゴール期待値は「5.49」。この数字はシュート難易度などや周囲の状況も考慮したうえで、「今季のエイブラハムは○ゴール決めているのが妥当」という指標である。つまり、この数値を超える得点数を記録しているエイブラハムは、巡ってきたチャンスを確実に仕留めているということがわかる。

加えて、エイブラハムはシュート決定率も23.08%(26本6得点)と悪くない。現時点でこそトーマス・トゥヘル監督の採用する[3-4-2-1]のシステムにフィットしていない節もあるが、彼の存在を無視して新たなFWの獲得に動くのはあまり得策とは言えないか。

「エイブラハムは味方との連携がうまく取れるFWだ。それでいて、得点力もあることはすでに証明している。私は本当に彼がとても過小評価されていると感じるよ。アカデミー出身で、そのままチェルシーの選手としてプレイしているのも影響しているんだろうね。だけど、トゥヘルだって彼の才能は十分に理解しているはずさ。エイブラハムはポテンシャルだけで言えば、レヴァンドフスキやベンゼマくらいのものを備えていると思っているよ。みんな彼が優秀なことに気づくべきだね」

元イングランド代表MFトレヴァー・シンクレア氏も、エイブラハムに関してはこのように自身の意見を語っている。巨大な才能を備えていながらも、なかなか評価されないチェルシーのヤングストライカー。辛抱強くチャンスを与えれば、この大器はそう遠くないうちに周囲の期待に応えてくれるはずだ。

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