33歳でも“20得点以上”目指せる超人FW スペインで輝き続ける中堅クラブの星

セルタの攻撃を牽引するアスパス photo/Getty Images

得点ペースは全盛期並み

2020-21シーズン、33歳を迎えたストライカーはここに来てトップフォームを再発見しようとしているのか。セルタに所属する元スペイン代表FWイアゴ・アスパスが、今季リーガ・エスパニョーラの舞台で輝きを取り戻している。

2015年夏のセルタ復帰以降、大黒柱として愛するチームのために驚異的な成績を残し続けてきたアスパス。ビッグクラブからの誘いにも乗ることなく、セルタではここまで通算357試合に出場しクラブ歴代トップの158ゴールを挙げている。近年残留争いに巻き込まれることも多い同クラブだが、彼らが今もトップディビジョンでプレイすることができているのは、間違いなくアスパスの活躍によるところが大きいと言っていいだろう。

しかし、そんな彼もすでに33歳。そろそろスペイン随一の点取り屋にも衰えが訪れるのかもしれない。開幕前にはそんな懸念もあった。昨季の成績は14ゴール3アシスト。素晴らしい成績であることに違いはないのだが、その前まで2シーズン連続で20得点を奪っていた男にしてみれば、これは少し物足りない数字だったと言える(2017-18:22G5A、2018-19:20G6A)。さすがにアスパスも加齢による衰えには勝てない。このままゆっくりと成績を下降させていくのだろう。そんなことを考えていた人も少なくはなかったはずだ。
だが、そんな心配をよそにアスパスは今季見事な復活を遂げている。ここまでリーグ戦12試合を終えて同選手は6ゴール2アシストを記録しているのだが、これは最終的に20得点以上を記録したシーズンにも匹敵する好調な滑り出しなのだ。リーグ戦12試合終了時点におけるアスパスの成績は2017-18シーズンに6ゴール1アシスト、2018-19シーズンに8ゴール1アシストとなっている。現在のペースを維持することさえできれば、今季の同選手は全盛期にも匹敵する成績を残すことも可能かもしれない。

それどころか、キャリアハイの更新も射程圏だ。20得点以上を記録した2シーズンは怪我による離脱もあっただけに、無事にシーズンを過ごすことさえできればその可能性はより高くなる。はたして、このベテランFWは今季あとどれほどゴールを積み重ねることとなるのだろうか。33歳でもリーグトップクラスの得点力でセルタを牽引するアスパス。トップフォームを再発見しつつあるゴール職人の躍動からは、今後も目が離せない。

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