ユヴェントスは5日にトリノを2-1で撃破して勝ち点3を獲得したが、試合終盤にDFレオナルド・ボヌッチが決勝点を挙げるギリギリの内容ではあった。前節は昇格組のベネヴェントと1-1で引き分けていたが、やはり今季のユヴェントスはどこかおかしい。
アンドレア・ピルロ体制がスタートしたばかりということも関係しているだろうが、以前ほどの圧倒的強さが見られないのだ。今回のトリノ戦も先に先制される苦いゲーム展開だった。
ユヴェントスの強さに関しては対戦相手も異変を感じているようで、伊『SportItalia』によればベネヴェントのDFガエターノ・レティツィアは3年前ほどの強さは感じられないと素直な思いを口にしている。
「今のユヴェントスは僕に恐怖感を与えていないね。3~4年ほど前の恐怖感はないし、彼ら相手に上手くやれるとの感覚もあった。僕たちとの試合でなぜクリスティアーノ・ロナウドを招集しなかったのか分からないね。おそらく彼らは僕たちのことを過小評価していたのだろう。ロナウド抜きでも勝てるとね。彼らは素晴らしいチームであり、僕たちは下位のチームだ。しかしフットボールの世界では誰のことも過小評価しないことが大切なんだ。そうしないと望まないサプライズが起きるからね。ナポリとインテルはユヴェントスよりも強く、はるかにコンパクトだと思うよ。彼らは最後までタイトルを争うだろう」
3~4年前といえば、マッシミリアーノ・アッレグリの下で勝ち点90点台を稼いでの優勝を続けていた時だ。2016-17シーズンは勝ち点91、2017-18シーズンには勝ち点95を稼いでセリエAを制覇。2016-17シーズンにはチャンピオンズリーグ決勝にも駒を進めた。結果だけを見れば、当時のユヴェントスの方が強かったと言えるか。
まだ前半戦で、ユヴェントスには時間が残されている。ロナウドのパフォーマンスも安定しており、復帰したFWアルバロ・モラタも得点を継続的に奪えている。若いフェデリコ・キエーザ、デヤン・クルゼフスキといった選手たちも加わっており、選手層を考えれば今季もセリエA優勝候補筆頭なのは間違いない。
ベネヴェント戦のような格下相手の取りこぼしは避けたいところだが、ピルロはここからユヴェントスを上昇気流に乗せていけるのか。