“2番手”と目されていた男たちの大逆襲 アトレティコで巻き起こる下克上の嵐

FWへのコンバートで才能が開花したM・ジョレンテ photo/Getty Images

昨季出番が限られていた選手が躍動中

今季ここまで他チームより最大で2試合も消化が少ないにもかかわらず、リーガ・エスパニョーラで3位につけているアトレティコ・マドリード。2019年夏の移籍市場における大幅な主力入れ替えの影響により、昨季は思うような戦いぶりを披露できなかった同クラブだが、2020-21シーズンの彼らはそれが嘘だったかのような快進撃を見せている。

そんなアトレティコの好調を支えるのが、昨季なかなか試合に絡めなかった選手たちだ。「ジョアン・フェリックスやルイス・スアレスの活躍に注目は集まるものの、今のアトレティコではその周囲を固める選手たちの躍動も見逃すことができない。その中には、以前まで思うように出場機会を得ることができていなかった選手も多い」。このように綴るのはスペイン『AS』。なかでも同メディアがその奮闘ぶりを称えるのは、FWマルコス・ジョレンテ、MFエクトル・エレーラ、DFマリオ・エルモソの3名だ。

まずはM・ジョレンテ。昨季夏の移籍市場でレアル・マドリードから加入した同選手は、はじめ中盤の底を主戦場とするMFだった。しかし、ディエゴ・シメオネ監督の手によってリーグ戦再開以降からFWにポジションをコンバートすると、その攻撃性能が開花。MFとしてはベンチ要員に過ぎなかった彼だが、コンバート以降は1.5列目のポジションでチームの攻撃を円滑に進めるためのリンクマンに。今季は公式戦全10試合に出場し、4ゴール2アシスト。今やアトレティコの攻撃陣に欠かせない存在となっている。

CBとしても、左SBとしても安定したパフォーマンスを披露するエルモソ photo/Getty Images

2人目のエレーラは中盤のいぶし銀だ。移籍初年度となった昨季はコケやサウール・ニゲス、トーマス・パルティといった選手の牙城を崩せず、リーグ戦における先発出場はわずか12試合にとどまった同選手。シーズン終了後にはたった1年での退団も噂されたほどで、立場はかなり怪しいものとなっていた。だが、新シーズンが開幕してみれば、随所に見受けられる気の利いたパスと185cmのサイズを活かした空中戦の強さでアトレティコの中盤における重要な存在に。まだ完全にレギュラーへ定着したとは言い難いものの、彼の渋い活躍は確実にチームの助けとなっている。

そして最後は、最終ラインの便利屋としてシメオネ監督に重宝されているエルモソ。昨季後半戦にめっきり出場機会が減った同選手だが、2020-21シーズンはリーグ戦7試合のうち5試合に先発出場。可変システムの中で左サイドバックも担うなど、そのユーティリティ性を存分に活かしてこの男はアトレティコ守備陣の中心に戻ってきた。データサイト『WhoScored』による今季リーグ戦平均採点も「6.99」と高水準。25歳の守備者がチームにもたらす恩恵は、非常に大きなものとなっている。

今季のアトレティコにおいて、昨季までの序列を覆す活躍を披露している3名。『AS』も彼らの活躍を「控えと目されていた選手たちの反乱」と表現しているが、まさにこの3人は現在アトレティコで下克上を成し遂げていると言っていいだろう。選手間の競争が活発になってきた赤白軍団。レアルとバルセロナの2強が停滞感を見せている2020-21シーズンに、リーガ・エスパニョーラを制するのは彼らかもしれない。

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