マンチェスター・ユナイテッドに中盤の新戦力は必要だったのか。昨今、巷ではこんなことが話題に上がる機会も増えており、今夏同クラブが確保したオランダ代表MFドニー・ファン・デ・ベークの立場が脅かされつつある。
開幕からこれまでリーグ戦5試合を消化したマンUだが、その中でファン・デ・ベークの出番はわずか59分しかない。現地時間20日に行われたチャンピオンズリーグのパリ・サンジェルマン戦でも出場時間はたったの2分。3500万ポンド(約50億円)と決して安くない移籍金で加入したにもかかわらず、現時点で彼はチームにフィットできているとは言い難い状況だ。
この現状を受けて、ファンからは「ブルーノ・フェルナンデスやポール・ポグバ、スコット・マクトミネイらといった実力者が揃っている中盤に補強は必要だったのか?」との意見が噴出中。先日は英『Daily Mirror』も、現在SNS上に“ファン・デ・ベーク不要論”が渦巻いていることを伝えている。
しかし、そんな風潮を一蹴しようとオーレ・グンナー・スールシャール監督は声を上げる。ファン・デ・ベークが役に立つときはきっと来るはず。今がその時ではないだけだと、指揮官は次のように主張した。英『THE Sun』が伝えている。
「ドニーにとってユナイテッドへの移籍は素晴らしい挑戦であり、現在置かれている状況は素晴らしい問題だ。選手が新たなリーグに到着した時、適応するまでには多少の時間がかかるもの。今彼が直面しているのはそういう時期なんだ。でも、トロフィーを狙うにあたり、ドニーの力はどこかで絶対に必要となってくる。彼は後に大きな役割を果たすことになるだろうね。彼のような選手を起用しないというのは、簡単なことじゃない。でも、どんな選手も全試合に出場できるわけではないんだ。彼を無理に使わなくて済んでいるのは、我々のスカッドの層が厚いことの証明でもあるから安心してほしい」
ファン・デ・ベークは時間をかけてチームにフィットしてくるはずだと訴えたスールシャール監督。はたしてその言葉通り、このオランダ代表MFが赤い悪魔で最高の時間を過ごす時は今後やってくるのだろうか。アヤックス時代のような活躍を、一刻も早くマンUでも披露してほしいところだが。