「シンジとV・ペルシーには特に……」 エブラが振り返る“ファーガソン勇退”

共闘は1シーズン限りとなってしまった香川(左)とファーガソン元監督(右) photo/Getty Images

回顧する当時の雰囲気

近年マンチェスター・ユナイテッドが苦しむキッカケとなった出来事。そう聞けば、サッカーファンは満場一致でアレックス・ファーガソン元監督の勇退を挙げることだろう。クラブに黄金時代をもたらした名将が去った“赤い悪魔”は、以降指揮官が定まらずに迷走の時期を過ごすこととなった。

そんなクラブの運命を大きく揺るがしたファーガソン元監督の勇退を、当時チームに所属していたパトリス・エブラ氏が振り返っている。かなり急転直下の話だったようで、名称は退団を発表する2週間前までは翌シーズンに向けた話も選手とかなり話していたようだ。『UTD Podcast』に対して、エブラ氏は当時を次のように振り返る。

「ユナイテッドでのキャリアにおいて、最もハードだったのはファーガソンがクラブを去ったことだよ。それが起こる2週間前、メディアは彼が来年引退するだろうと報じていたんだ。でも、ファーガソンは『パトリス、私は引退などしないよ。あと10年はここにいるだろうね』って言ってたよ。ついでに『クリスティアーノ・ロナウドとガレス・ベイルを獲得するつもりだ。CLで優勝するにはこの2人が必要なのさ。99%実現するよ』とも言ってたね。実際、その後クリスティアーノに聞いてみたら、彼はボスに『YES』って答えたと言っていたよ。ユナイテッドへ復帰するつもりだったとね」

なんと、C・ロナウドとベイルの両獲りをファーガソン元監督は画策していたようだ。それもほぼ実現が迫っていたというのだから驚きだ。さらにエブラ氏は続ける。

ファーガソン元監督の勇退時、香川とファン・ペルシーは移籍初年度を終えたばかりだった photo/Getty Images

「そして2週間後、キャリントンに到着したらたくさんの報道陣が詰めかけていたんだ。『誰かが何かやらかしたのか? 面倒なことになりそうだ』って最初は思ったね。だけど、クラブハウスに着くなりスタッフから『ボスから話があるからロッカールームで待ってくれ』って言われたんだ」

「そういう時に良いニュースだった試しはないね。そしてロッカールームに姿を見せたボスは言ったんだ。『本当にすまない。私が引退するということを誰かが漏らしてしまったらしい。だから発表前にあんなにカメラが来てしまったんだ。私は引退する。妻が私を必要としているんだ』ってね。そして、ボスはその後シンジ(香川真司)と(ロビン・)ファン・ペルシーにかなり謝っていたよ。2人は獲得したばかりの選手だったからね。チームの中でもボスは彼らにかなり申し訳なく思っていたみたいだ」

選手に突然の引退を謝罪する中で、特に移籍初年度を終えたばかりだったMF香川真司とFWロビン・ファン・ペルシーの2人を気遣っていたというファーガソン元監督。ファン・ペルシーはその後も活躍したが、香川は後任のデイビッド・モイーズ監督の下で苦戦を強いられた。家族の事情はやむを得ないが、ファーガソン元監督が指揮を執り続けていたら、はたして香川のマンU2年目はどうなっていたのだろうか。

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