アーセナル前主将の“腕章剥奪劇” 今だから話せる当時の心境

アルテタ体制で欠かせない存在となっているジャカ photo/Getty Images

徐々にファンからの信頼が回復

アーセナルに所属するスイス代表MFグラニト・ジャカが、昨年の“腕章剥奪劇”を振り返っている。

昨季までアーセナルのキャプテンを務めていたDFローラン・コシェルニーが退団したことで、今季からのその後任を任されることとなったジャカ。しかし、昨年10月に行われたクリスタル・パレス戦(プレミアリーグ第10節の)で、交代の際に激しいブーイングを浴びせてきたファンに対して挑発仕返すなど、リーダーらしからぬ振る舞いを見せてしまう。こういった行動もあり、試合後からファンの非難が集中すると、その後アーセナルのキャプテンはピエール・エメリク・オバメヤンへ変更され、ジャカ自身は試合のメンバーから数週間外れることとなった。

アーセナルファンと揉めたことで今冬の退団が噂されたが、昨年末に就任したミケル・アルテタ監督の説得もあってか、ジャカは最終的にチームへ残留。低迷するチームの再建を目指すアルテタ体制の中心選手の一人となっており、徐々にファンの信頼も取り戻しつつある。
そんなジャカが英『Evening Standard』のインタビューで、今だから話せる当時の心境を「嘘はつかないよ。僕や僕の家族にとって簡単ではない状況だったから、(もう二度とアーセナルでプレイしたくないと思った)そういう瞬間はあったよ。みんなには、これは理解してほしい」と明かした。

そして「ただ、自分自身のキャラクターは見せられたと思う。僕は逃げる男ではないんだ。常に『僕はここにいるとき、全てを捧げる準備はできている』と言ってきただろ。いつだってこうしてきた。一生懸命にトレーニングに励んできたし、物事が変化するの大事なこと。これが僕に幸せを届けてくれた」と話している。

再びアーセナルで幸せな日々を過ごし始めた同選手だが、やはりチームに腕章は少々トラウマになっているのかもしれない。「腕章の有無にかかわらず、チームのために何をすべきかは分かっている。ただ、あのとき(クリスタル・パレス戦)は腕章をつけたくなかった。でもソクラティス(・パパスタソプーロス)とダビド(・ルイス)がそれを巻くべきだと言ってきたんだ。いつの日か、もしクラブから腕章について話されたらよく考えなくちゃいけないね」と語った。

また「常に選手にパフォーマンスを発揮してもらいたいと思っているファンの気持ちもわかるけど、ファンのみんなも僕らを理解してほしい。それは必ずしも簡単な事ではないけどね」とも述べている。完全に信頼を取り戻すには少し時間がかかるかもしれないが、ジャカとアーセナルファンの心がもう一度近づき始めていることは確かだろう。

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