[MIXゾーン]オルンガにとってゴールは「使命」 柏の“巨人FW”がJ1でも大爆発

札幌戦で2ゴールの活躍を見せたオルンガ photo/Getty Images

「自分のプレイでリーグのレベル上げたい」

J1に太陽王が帰ってきた。22日に行われた明治安田生命J1リーグ第1節で、今季J1に復帰した柏レイソルはホーム・三協フロンテア柏スタジアムに北海道コンサドーレ札幌を迎え入れた。結果は柏が大量4ゴールを奪って4-2と勝利。リーグ開幕戦を大勝で飾っている。

試合開始直後こそ札幌に主導権を握られた柏だが、それでも焦りはなかった。落ち着いたボール回しで徐々にペースを掴むと、13分にFW江坂任が鮮やかな左足のシュートで先制点を挙げる。その後も鋭いカウンターを駆使しながら得点を重ね、終わってみれば4-2。後半に2点を返されたが、多くの時間で試合を支配していたのは柏だった。

その中でもひときわ輝いていた男がいる。ケニア代表FWマイケル・オルンガだ。昨季J2出場30試合で27得点を決めた“巨人FW”は、この試合でも柏攻撃陣の中心にいた。13分には右サイドから江坂の先制点をアシストし、20分には鋭い裏抜けからゴールを奪う。64分にもロングカウンターから快速を飛ばして、この日自身2点目となるゴールを決めた。同じく2ゴールを奪った江坂と共に、この試合の主役だったと言っていい。
久しぶりのJ1でも昨季と変わらぬ得点力を披露したオルンガ。少し気は早いかもしれないが、この調子を維持できれば得点王も十分に狙うことができるだろう。しかし、本人はいたって冷静。試合後、MIXゾーンに姿を現した同選手は、まずチームの勝利に貢献できればと次のように語った。

「まず、自分がやるべきことはハードワーク。それをした上で、全試合フルに良いパフォーマンスを披露できればと思っています。過去の活躍は過ぎたこと。今後も出場機会を与えられれば、また得点に絡むようなプレイをするだけです。自分よりもチームを第一に考えていければと思います」

あくまでもフォア・ザ・チームの精神を大事にしたいと述べたオルンガ。とはいえ、本人もゴールを求められているというのは理解している。最後には得点以外にも仕事があると締めたものの、ケニア代表FWは自身のプレイでJリーグのレベルを引き上げたいとも意気込んだ。

「J1というのはすごくレベルの高いリーグだと思います。J2よりも優れているチームと戦わなければいけない。その中で自分の力も今まで以上に引き上げていかなければならないですね。ですが、今後は自分のプレイでリーグ全体のレベルも上げていきたいなと思っています」

「ゴールを目指すこと。それはどんな形、どんな状況であっても自分の使命。そのためにお金をもらっています。初戦で2点を取って嬉しいことは嬉しいのですが、それで浮かれることはできません。リーグ戦は長いので、終わった時に自分がどこまでやれたかというのが重要なんです。ただ、優先すべきはあくまで個人よりもチーム。常にベストを尽くしていこうと思っています。ゴールを奪うことも求められているとは思いますが、まずはチームのこと。時には攻撃だけでなく、自分を犠牲にして守らなければいけないと思っています」

今季、柏の浮沈のカギを握るであろうオルンガ。はたして、同選手は今季どこまでその得点数を伸ばしてくるか。太陽王の謙虚な“巨人FW”は、2020年もJリーグを盛り上げてくれるはずだ。

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