プロの世界で最も難しいのは、継続性だ。若い選手でも1シーズンのみ大ブレイクし、そのまま存在感が薄くなってしまう者も珍しくない。
では、今季アーセナルでブレイクしている18歳のブラジル人FWガブリエウ・マルティネッリはどうだろうか。プレミアリーグは今季が初挑戦だが、ここまで全てのコンペティションを合わせて10得点を記録している。大ブレイクと言ってもいい活躍ぶりだ。
問題はこれを続けられるかどうか。英『TalkSport』のコメンテーターを務めるエイドリアン・ダーラム氏が不安視するのは、マンチェスター・ユナイテッドで華々しいデビューを飾った経験を持つFWフェデリコ・マケダと同じ道を辿ることだ。
マケダは2009年のアストン・ヴィラ戦で美しいターンから決勝ゴールを炸裂させて大きな注目を集めたのだが、その活躍は長く続かなかった。サンプドリアやドンカスターなどレンタル移籍を繰り返すことになり、徐々にサポーターの記憶から忘れられてしまったのだ。
「マルティネッリを見て私が思い浮かべるマケダを覚えているか?同じようにマケダも素晴らしいスタートを切り、誰もが優れた存在と思ったが、カーディフで終わった」
同氏はこのようにコメントし、マルティネッリが同じ道を辿る可能性もあると警告を発している。例えばマルティネッリは21日のチェルシー戦で自陣からドリブルで独走してのゴールを決めたが、同氏はあのドリブルもタッチが不安定だったと厳しい指摘をしている。
「チェルシー戦のゴールでは、カンテがスリップした。ただその前に、マルティネッリのファーストタッチは酷いものだった」
確かにあの場面では一瞬マルティネッリのタッチが大きくなり、それを見て前に出ようとしたカンテがスリップした。あのスリップがなければ独走ゴールは生まれていなかったかもしれない。
マルティネッリは最近の活躍から元ブラジル代表の元祖怪物FWロナウドと比較される機会が増えているが、同氏はロナウドならあんなタッチの大きなドリブルはしないと手厳しい。
すでに二桁得点を挙げていることを考えるとマルティネッリの才能は本物のように思えるが、来季も同じように得点を量産できるだろうか。2年目からが真の勝負だ。
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