チェルシーに所属するMFロス・バークリーにとって、2019-20シーズンはまさにジェットコースターのようなシーズンとなっている。浮き沈みが激しすぎるのだ。
2018年冬にチェルシーに加入したバークリー。加入後はかつてフランク・ランパード監督が背負った背番号「8」を与えられ、クラブからの期待は計り知れなかった。昨季はマウリツィオ・サッリ前監督の下で公式戦48試合に出場し、中盤に欠かせない選手として台頭。いよいよ今季は本格ブレイクの時だと思ったファンも多かったことだろう。プレシーズンでも絶好調のプレイを披露していただけに無理もない。
しかし、シーズンが開幕してからは私生活の乱れなどから出場機会が激減。そのキッカケとなったのは昨年9月の“タクシー事件”だ。当時バークリーは泥酔した状態でタクシーの後部座席をケバブとポテトで汚してしまったものの、クリーニング代の支払いを拒否。それを巡ってドライバーと口論になっていたところ、警官が駆けつける事態に。最終的に警官2名に付き添われながらATMでクリーニング代を引き出すこととなったが、この一幕が周囲にいた見物人によって動画で撮影され世界中の人々に拡散されてしまったのだ。
“ランパードの後継者”が一転してイギリスきっての“トラブルメイカー”に。このバークリーの行動にはランパード監督も呆れた様子で後日「彼はプロ意識の欠如を示した」と苦言を呈していた。
だが、バークリーはその汚名を返上するキッカケを掴んだか。現地時間5日に行われたFAカップ3回戦では33分に追加点となるゴール決めチームの勝利に貢献した。ドン底からの復調をアピールしたバークリー。そんな彼がこのタイミングでかの“タクシー事件”について口を開いている。どうやら、あの騒動からこの26歳は大きな教訓を得たようだ。
「あんな状況に巻き込まれたのは残念なことだったね。最近の携帯電話は高性能だ。選手はいつどこでだって事件に巻き込まれる可能性がある。大きな教訓になっているよ。周囲の人々を失望させないよう、選手は常に周りに気をつけなければいけないね。最近はいろんな人が目を光らせている。注意すべきだね。僕は間違いを犯してしまった。もう二度とあんなことはしないよ。だけど将来、若い選手にも同じことが起きるはずだ。僕らは誰でも間違いを犯す。重要なのはそれを意識することなのさ」
バークリーが“タクシー事件”についてこのように語ったことを英『talkSPORT』が伝えている。過去の過ちから学ぶ姿勢を見せた同選手。はたして、この26歳は今後周囲の信頼を取り戻すことができるのだろうか。まだシーズンは折り返し地点。それだけに、このMFが上昇しつつある評価を再び落とすような行為に走らないこと願うばかりだ。
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